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【2027年度】筑波大学の編入学試験|学類別の科目・日程・対策

【2027年度】筑波大学の編入学試験|学類別の科目・日程・対策

筑波大学は、生命環境学群・理工学群・情報学群・医学群医学類の複数の学群で編入学試験を実施している国立大学です。多くの学類は第3年次への編入ですが、医学群医学類は第2年次編入となるなど、学群・学類によって仕組みが大きく異なります。この記事では、令和9年度(2027年度)の学群編入学学生募集要項をもとに、実施学類・出願資格・試験科目・スケジュール・対策のポイントまでを、学類別に体系立てて解説します。数値や日程は年度で変わるため、出願前には必ず最新の募集要項を確認してください。

目次

筑波大学の学群編入学制度とは(全体像)

筑波大学の学群編入学試験は、大学・短期大学・高等専門学校などですでに学んだ人を対象に、原則として第3年次から筑波大学の学群(=学部に相当)に編入学できる制度です。筑波大学は学部を「学群」、学科を「学類」と独自の名称で呼んでいます。そのため「工学部」ではなく「理工学群」、「情報学部」ではなく「情報学群」という表記になっている点に、まず慣れておきましょう。

編入学の位置づけは、一般入試のように高校の学習内容を問うものではありません。大学2年生程度までに身につけた専門基礎の学力と、英語(TOEIC・TOEFLの外部スコア)、そして志望学類での学びに対する意欲を総合的に評価する選抜です。したがって、対策の中心は「志望学類の専門科目」と「英語の外部スコア」の2本柱になります。

令和9年度の募集要項では、編入学試験は令和8年7月11日(土)・12日(日)の2日間で実施され、合格発表は令和8年7月23日(木)、入学時期は令和9年4月1日と定められています。つまり「令和9年度入学(2027年4月入学)」を目指す試験が、その前年の令和8年(2026年)夏に行われるという時間軸です。ここを取り違えると出願時期を逃すため、最初に押さえておきたいポイントです。この記事では、この時間軸を前提に、学類ごとの違いを一つずつ丁寧に確認していきます。

  • 押さえるべきこと:筑波大学では「学部=学群」「学科=学類」。志望は学類単位で決める
  • 押さえるべきこと:対策の柱は「専門科目の筆記」と「英語外部スコア(TOEIC/TOEFL)」
  • 混同してはいけないこと:「令和9年度入学」の試験は令和8年(2026年)夏に実施される

令和9年度に編入学を実施する学群・学類と募集人員

令和9年度(2027年度)の学群編入学学生募集要項で編入学を実施しているのは、生命環境学群・理工学群・情報学群・医学群医学類の4学群です。募集人員は学類ごとに異なり、「10名」「14名」「5名」のように具体的な人数が示されている学類と、「若干名」とだけ示されている学類があります。以下の表は募集要項に記載された募集人員をそのまま整理したものです。

学群学類募集人員
生命環境学群生物学類若干名
生物資源学類10名
地球学類若干名
理工学群数学類若干名
物理学類若干名
化学類若干名
応用理工学類10名
工学システム学類5名
社会工学類若干名
情報学群情報科学類14名
情報メディア創成学類14名
知識情報・図書館学類10名
医学群医学類5名

ここで注意したいのが、志望校選びの際によく話題になる「社会・国際学群」や「人文・文化学群」といった文系学群です。令和9年度の学群編入学募集要項には、これらの学群は編入学実施学群として掲載されていません。年度によって実施学群が変わる可能性はありますが、少なくとも令和9年度に関しては、上記の表にある理系中心の学類と、情報系、そして医学類が対象です。「文系学部に編入したい」という場合は、そもそも筑波大学で募集があるかどうかを、最新の募集要項で必ず確認してください。

  • 人数が多い学類:情報科学類(14名)・情報メディア創成学類(14名)・生物資源学類(10名)・応用理工学類(10名)
  • 「若干名」の学類:生物学類・地球学類・数学類・物理学類・化学類・社会工学類

たとえば「若干名」と書かれている学類は、合格者が1〜数名にとどまることも珍しくありません。募集人員が少ない学類ほど、専門科目・英語ともに高い完成度が求められると考えて準備するのが安全です。

編入学の年次(3年次が原則・医学類は2年次)

筑波大学の学群編入学は、募集要項で「編入学の年次は、第3年次を原則とします」と定められています。ただし「志願者がすでに履修した授業科目、修得した単位数および大学における在学年数によっては、第2年次として入学を許可することがあります」とされており、これまでの学修内容によっては2年次編入となる場合もあります。地球学類・生物資源学類のアドミッション・ポリシーにも「原則として3年次への編入学ですが、場合によっては2年次への編入学となることもあります」と明記されています。

一方で、医学群医学類だけは扱いが異なります。医学類の編入学は「第2年次」と定められており、大学卒業者や大学に2年以上在学し62単位以上を修得した人などを対象に、2年次春学期(4月)から医学教育を受ける仕組みです。同じ「筑波大学の編入」でも、医学類だけは制度設計そのものが違う点を押さえておきましょう。

区分編入年次補足
生命環境・理工・情報の各学類第3年次が原則単位・在学年数により2年次となる場合あり
知識情報・図書館学類第3年次募集要項に「第3年次とします」と明記
医学群医学類第2年次2年次春学期(4月)編入
  • 誤解しがちなこと:「3年次編入」と一律に考えると、医学類(2年次)で認識がずれる
  • 確認すべきこと:2年次編入になるかどうかは、既修得単位と在学年数によって個別に判断される

出願資格の共通ルールとTOEIC・TOEFL要件

生命環境学群・理工学群・情報学群(情報科学類・情報メディア創成学類)の出願資格は共通で、次のいずれかに該当し、かつ「令和6年6月以降にTOEIC又はTOEFLを受験している者」とされています。英語外部試験の受験が出願の前提になっている点が、筑波大学編入の大きな特徴です。

  • (1)大学・短期大学・高等専門学校などを卒業した者、および令和9年3月31日までに卒業見込みの者
  • (2)令和9年3月31日までに大学(外国の大学を除く)に2年以上在学し、62単位以上を修得した者および修得見込みの者
  • (3)高等学校・中等教育学校の後期課程・特別支援学校の専攻科(修業年限2年以上等の要件を満たすもの)を修了した者および修了見込みの者
  • (4)専修学校の専門課程(修業年限2年以上等の要件を満たすもの)を修了した者および修了見込みの者
  • (5)外国の大学・短期大学を卒業した者および卒業見込みの者
  • (6)学校教育法施行規則附則第7条に定める従前の規定による学校の課程を修了・卒業した者

特に注目したいのは(2)です。4年制大学に在学中の人でも、2年以上在学して62単位以上を修得(見込み)していれば、卒業を待たずに出願できます。「大学1年からやり直したい」「今の大学に不本意で入った」という在学生が、2年次修了段階で筑波大学の3年次編入に挑戦する、という進路が制度上は開かれているわけです。ただし出願資格(2)で出願する場合は、在学証明書の提出が必須で、合格後の入学手続時には在籍していた大学の退学証明書を提出する必要があります。

なお、TOEIC・TOEFLは「令和6年6月以降に受験したもの」が有効とされています。古いスコアは使えないため、出願年から逆算して有効期限内のスコアを用意しておく必要があります。詳細な有効条件は毎年見直される可能性があるため、必ず最新の募集要項で確認してください。

英語外部スコア(TOEIC・TOEFL)の扱いと注意点

筑波大学の学群編入学では、英語は当日の筆記試験ではなく、TOEICまたはTOEFLの外部スコアを換算して評価します。募集要項の各学類の学力検査表にも、外国語の欄には「英語(TOEIC又はTOEFLの点数を換算。)」と記載されています。つまり、当日は専門科目と面接に集中でき、英語は事前に取得したスコアで勝負が決まるということです。

提出できるスコアには細かなルールがあります。募集要項では、TOEICは「TOEIC Listening & Reading」のデジタル公式認定証(PDF)の印刷物とされ、TOEIC Bridge、TOEIC Speaking & Writing、団体特別受験制度(IPテスト)は不可と明記されています。TOEFLはTOEFL iBTおよびTOEFL iBT Home Editionが対象で、団体向けのTOEFL ITPは不可、さらに「MyBestスコアは活用しません」とされています。スコア票は原本の提出が必要で、コピーは不可、顔写真付きのものを提出する必要があります。

項目使えるもの使えないもの
TOEICTOEIC L&R 公式認定証(PDF)の印刷物TOEIC Bridge / S&W / IPテスト
TOEFLTOEFL iBT / iBT Home EditionTOEFL ITP / MyBestスコア
受験時期令和6年6月以降に受験したものそれ以前の古いスコア
  • やっておくべきこと:早い段階でTOEIC L&Rまたはtoefl iBTの正規受験を1回は済ませておく
  • 避けるべきこと:IPテストやITPで受験してしまい、出願に使えないスコアだけを持っている状態

実務的には、専門科目の勉強は出願直前でも詰め込みが効きますが、英語スコアは短期間で伸ばしにくい科目です。たとえば「専門は得意だが英語が苦手」という受験生ほど、出願の半年〜1年前からTOEIC対策を並行して進め、有効期限内に目標スコアを確保しておくのが定石です。

選抜方法の全体像(学力検査+面接、情報系は学力のみ)

生命環境学群・理工学群・情報学群(情報科学類・情報メディア創成学類)の選抜方法は、募集要項で「入学志願者に対して、学力検査及び面接(情報学群情報科学類及び情報メディア創成学類は学力検査のみ。)を課し、提出書類等を含めて総合的に判定して、合格者を決定します」と定められています。整理すると、次のようになります。

学群・学類専門科目(筆記)面接英語
生命環境学群(全学類)あり個別面接ありTOEIC/TOEFL換算
理工学群(全学類)あり個別面接ありTOEIC/TOEFL換算
情報科学類・情報メディア創成学類ありなし(学力検査のみ)TOEIC/TOEFL換算
知識情報・図書館学類なし面接・口述試験(約30分)
医学群医学類学力試験+適性試験適性試験(面接)スコア票の写しを提出

同じ「情報学群」でも、情報科学類・情報メディア創成学類は面接がなく専門科目の筆記だけで学力を測るのに対し、知識情報・図書館学類は専門科目の筆記がなく面接・口述試験が中心という、正反対の設計になっています。志望学類によって準備すべきことがまったく違うので、まず自分の学類の選抜方法を正確に把握することが第一歩です。

  • 筆記重視:理工学群・生命環境学群・情報科学類・情報メディア創成学類
  • 面接・口述重視:知識情報・図書館学類
  • 特殊型:医学類(学力試験2本+適性試験2本)

生命環境学群の学類別詳細(生物・生物資源・地球)

生命環境学群では、生物学類・生物資源学類・地球学類の3学類が編入学を実施しています。いずれも専門科目の筆記試験と個別面接、そしてTOEIC/TOEFLの換算スコアで総合判定されます。学類ごとに専門科目の内容と試験時間が異なります。

学類専門科目試験時間面接
生物学類生物学90分個別面接
生物資源学類総合問題(生物学・化学・物理学・数学等の学力を問う)120分個別面接
地球学類地球学120分個別面接

生物資源学類の「総合問題」は、生物学だけでなく化学・物理学・数学まで含む横断的な出題であることが募集要項に明記されています。「生物系だから生物だけ勉強すればよい」と考えていると、化学や数学で足をすくわれかねません。募集人員も10名と生命環境学群のなかでは多く、幅広い理系基礎を固めた受験生が狙いやすい学類といえます。

また、生命環境学群の生物学類・生物資源学類・地球学類の志願者は、出願時に自筆の「志望の動機」(800字以内)を提出する必要があります。特に生物学類の志願者は「生物学を本学で学びたい理由、自身の人生設計にとって生物学を学ぶことの意義、入学後に取り組みたいこと」について必ず触れて記述するよう指定されています。面接では、この志望動機書をもとに質問される可能性が高いため、書類段階から一貫したストーリーを準備しておくことが大切です。

  • やるべきこと:生物資源学類志望なら生物・化学・物理・数学の理系4分野をバランスよく
  • やるべきこと:生命環境学群は「志望の動機」800字を早めに書き上げ、面接と接続させる

理工学群の学類別詳細(1)数学・物理・化学

理工学群は編入学の実施学類が多く、対策の負担も学類ごとに大きく変わります。まず、数学類・物理学類・化学類の3学類は、それぞれの専門科目1科目に絞って深く問う形式です。いずれも試験時間は120分、個別面接とTOEIC/TOEFL換算スコアが加わります。

学類専門科目試験時間
数学類数学120分
物理学類物理学120分
化学類化学120分

これらの学類は募集人員が「若干名」で、専門1科目を深く問う設計のため、その分野に強い受験生が集まりやすい傾向があります。たとえば数学類であれば、微分積分・線形代数といった大学初年次の内容にとどまらず、志望分野に踏み込んだ論理力・思考力が問われると考えておくべきです。アドミッション・ポリシーでも数学類は「数学に対する強い関心と思考力」、物理学類は「物理学を学び修得するために必要な論理力・思考力・応用力」、化学類は「化学に対する強い関心、論理力、思考力、応用力」を総合的に評価するとされています。

  • この3学類の特徴:専門1科目に集中できる反面、その1科目の完成度が全て
  • 注意点:募集人員が若干名のため、専門科目で失点すると挽回が難しい

たとえば「物理は得意だが英語が平凡」という受験生の場合、物理学類は専門1科目勝負のため専門の強みを活かしやすい一方、英語スコアが合否を分ける要素になり得ます。専門の得意分野を軸にしつつ、英語スコアを底上げしておく戦略が有効です。

理工学群の学類別詳細(2)応用理工・工学システム・社会工

理工学群のなかでも、応用理工学類・工学システム学類・社会工学類は、専門科目の出題範囲が複数分野にまたがる点が特徴です。特に応用理工学類と工学システム学類は試験時間が150分と長く、数学・物理学(・化学)を横断して問われます。

学類専門科目の内容試験時間
応用理工学類数学(微分積分・線形代数・微分方程式・複素関数)、物理学(力学・電磁気学)、化学(物理化学・有機化学)。物理2題・化学2題の計4題から2題選択150分
工学システム学類数学(線形代数・微分積分・微分方程式・複素関数)、物理学(力学・電磁気学)150分
社会工学類数学(線形代数・微分積分・確率統計)120分

応用理工学類は募集人員10名と多めで、数学は必須、加えて物理2題・化学2題の計4題から2題を選択する形式です。つまり「物理と化学のどちらを得点源にするか」を戦略的に選べる設計になっています。物理が得意なら物理2題、化学が得意なら化学2題、あるいは得意な問題を1題ずつ、といった組み立てが可能です。工学システム学類は数学と物理学(力学・電磁気学)が中心で、募集人員は5名。社会工学類は数学(線形代数・微分積分・確率統計)が問われ、募集人員は若干名です。

  • 選択科目を活かすべき学類:応用理工学類(物理・化学から2題選択)
  • 数学の比重が高い学類:工学システム学類・社会工学類
  • 準備のコツ:微分積分・線形代数・微分方程式は理工系共通の必須土台

たとえば高専出身で数学と物理に自信がある受験生なら、応用理工学類や工学システム学類は相性が良い選択肢です。一方、数理・統計に強く都市計画や経営工学に関心があるなら社会工学類、というように、自分の得意分野と学類の出題内容を突き合わせて選ぶと、対策の効率が上がります。

情報学群 情報科学類・情報メディア創成学類(面接なし・併願可)

情報学群の情報科学類と情報メディア創成学類は、いずれも募集人員14名と編入学のなかでは最も多く、面接がなく専門科目の筆記のみで学力を測る点が大きな特徴です。専門科目は両学類とも試験時間120分で、内容は「数学(微分積分・線形代数)」と「情報基礎(プログラミングの基礎)」から、数学2題・情報基礎2題が出題されます。

学類専門科目出題構成面接
情報科学類数学(微分積分・線形代数)+情報基礎(プログラミングの基礎)数学2題・情報基礎2題なし
情報メディア創成学類数学(微分積分・線形代数)+情報基礎(プログラミングの基礎)数学2題・情報基礎2題なし

この2学類は併願が可能で、1回分の検定料で両方に出願できます。募集要項では「情報科学類と情報メディア創成学類は併願ができます。併願を希望する者は、編入学志願票において第一志望の学類の番号を選択する」とされ、それぞれの学類で成績を評価し、志望学類を勘案して合格者を決定します。試験当日も、単願と併願で試験区分が分かれており、いずれも7月11日(土)に春日試験場で実施されます。さらに、併願希望者でも知識情報・図書館学類への重複出願(受験)は可能です。

  • メリット:面接がなく、専門科目(数学+情報基礎)の筆記に集中できる
  • メリット:情報科学類と情報メディア創成学類は1回分の検定料で併願できる
  • 準備の要点:プログラミングの基礎は独学で差がつきやすいので早めに着手

たとえば「情報系に進みたいが面接が苦手」という受験生にとって、面接がなく筆記勝負のこの2学類は挑戦しやすいルートです。ただし募集人員が多いぶん志願者も集まりやすく、数学とプログラミングの基礎を確実に得点できる実力が求められます。

情報学群 知識情報・図書館学類(面接・口述30分)

同じ情報学群でも、知識情報・図書館学類は選抜方法がまったく異なります。専門科目の筆記試験はなく、選抜は「面接・口述試験を行い、提出書類等の内容を含めて総合的に判定します」とされています。面接・口述試験は約30分で、最初の10分程度で「これまでの学習内容、志望の動機、これからの学習計画等」について受験者が説明し、その後、面接員からの質問に答える形式です。パソコンを使ったプレゼンテーションや、説明用資料の配布も認められています。

募集要項では、知識情報・図書館学類への編入学希望者を大きく2タイプに整理しています。①類似した領域(短大の司書資格科目、高専の情報工学など)から来て、そこで習得した知識・技術を深めたい人。②異なる領域(法学・生物学など)から来て、その知識を知識情報学の中で活かして新しい道を目指したい人。出願にあたっては、自分がどちらのタイプなのかを整理し、学類のWebサイトやパンフレットを見ながら「2年間でどのようなことを学びたいか」という学習計画を立てることが求められます。

  • 筆記対策より重要なこと:自分の学習計画を、根拠をもって30分説明できる状態にする
  • 準備すべきこと:プレゼン資料や説明用資料を用意し、口述の予行演習を重ねる
  • やってはいけないこと:学類の学びを調べずに、抽象的な志望動機だけで臨む

たとえば「法学部で学んだが、法律情報の分野に関心が移った」という受験生であれば、②のタイプとして、これまでの学びと知識情報学をどう接続したいのかを具体的に語れることが評価につながります。募集人員は10名、編入年次は第3年次です。

医学群医学類の編入学(2年次編入・学力試験+適性試験)

医学群医学類の編入学は、他の学類とは制度も試験内容も大きく異なる特別なルートです。編入学は第2年次で、募集人員は5名。出願資格は、大学を卒業した者(医学を履修する課程の修了者等を除く)、大学に2年以上在学し62単位以上を修得した者、学士の学位を授与された者などで、専門分野は人文科学・自然科学を問いません。ただし、医学部医学科を卒業した者・在学中の者は出願できません。

選抜は、学力試験と適性試験の組み合わせです。募集要項の内容を整理すると、試験は令和8年7月11日(土)・12日(日)の2日間にわたり、医学試験場で実施されます。

試験科目試験時間内容
学力試験(1)120分大学1〜2年で学習する程度の英語・数学の領域から出題
学力試験(2)120分大学1〜2年で学習する程度の化学・生物学の領域から出題
適性試験(1)60分筆記試験により、適応力や学習意欲、人間性等を評価
適性試験(2)複数名の試験員が面接し、適性・学習意欲・修学の継続・自主学習能力・人間性等を評価

医学類では、英語はTOEFL iBT・TOEIC・IELTSのいずれかを受験している場合にスコア票の写し(顔写真付き)を提出しますが、英語・数学は学力試験(1)としても出題されます。出願書類では、大学・大学院で学んだ専門知識の概略とそれを医学にどう生かすかを2,000字以内でまとめた「志望の動機」や、論文・業績等の説明(1,000字以内)なども求められます。医学類の編入は競争が非常に激しく、学力・適性・書類のすべてで高い水準が要求されるため、専門の対策が不可欠です。

  • 他学類との違い:2年次編入で、学力試験2本+適性試験2本という重い選抜
  • 出願できない人:医学部医学科の卒業者・在学者
  • 書類の比重:2,000字の志望動機など、書類の作り込みが問われる

出願書類・検定料・スケジュール

令和9年度の学群編入学の主なスケジュールは、次のとおりです。web出願ではなく郵送での出願で、出願用封筒により簡易書留・速達で郵送する必要があります。出願期間を過ぎた場合は、いかなる理由があっても受理されないため、早めの準備が欠かせません。

項目日程
検定料払込期間令和8年5月22日(金)〜6月5日(金)
出願受付令和8年6月1日(月)〜5日(金)必着
受験票発送令和8年6月11日(木)
試験日令和8年7月11日(土)〜12日(日)
合格者発表令和8年7月23日(木)
入学手続令和8年7月24日(金)〜30日(木)
入学時期令和9年4月1日(木)

検定料は30,000円です(国費外国人留学生を除く)。情報科学類と情報メディア創成学類は1回分の検定料で併願できますが、情報科学類・情報メディア創成学類と知識情報・図書館学類に重複出願する場合は、それぞれ別に30,000円ずつ払い込む必要があります。主な出願書類は、編入学志願票・成績証明書・英語資格試験のスコア票(原本)・卒業(見込)証明書・受験票/写真票・返信用封筒・出願用封筒などです。出願資格(2)(大学2年以上在学・62単位以上)で出願する人は、在学証明書の提出も必須です。

  • 忘れてはいけないこと:出願はすべて郵送(必着)。締切に間に合う発送を逆算する
  • 費用の注意:情報系と知識情報・図書館学類の重複出願は検定料が別々にかかる

試験当日の流れと試験場

試験は2日間で、学類ごとに試験場が分かれています。募集要項および入試情報サイトの案内によると、7月11日(土)は9時30分までに各試験場へ到着することが求められ(入室開始は9時00分頃)、7月12日(日)の集合時間などは各学群・学類の指示に従います。試験場は、第一試験場・第二試験場・第三試験場・春日試験場・医学試験場などに分かれます。

試験場主な対象学類
第一試験場数学類・物理学類・化学類
第二試験場生物学類・生物資源学類・地球学類
第三試験場応用理工学類・工学システム学類・社会工学類
春日試験場情報科学類・情報メディア創成学類・知識情報・図書館学類
医学試験場医学類

当日必ず持参するものとして、筑波大学受験票・筆記具(鉛筆・シャープペンシル・消しゴム等)・昼食・時計(計時機能のみ)が案内されています。大学構内は駐停車禁止で駐車場はなく、全面禁煙です。付添者の控室もありません。遠方から受験する場合は、前泊を含めた移動計画を立てておくと安心です。また「指定された試験等を一つでも受験しなかった場合は欠席扱いとなり、選考の対象外となります」とされているため、2日間の日程は全て受けきる前提で臨む必要があります。

  • 持ち物:受験票・筆記具・昼食・時計(計時機能のみ)
  • 注意:一つでも受験しないと欠席扱い。2日間を通して受験する

筑波大学編入の対策法(科目別の考え方)

筑波大学の学群編入学対策は、「専門科目の筆記」「英語の外部スコア」「面接・書類(該当学類)」の3要素に分けて計画するのが基本です。学類によって配分が違うため、まず自分の志望学類の選抜方法を確認し、力を入れる順番を決めましょう。

要素対策の方向性特に重要な学類
専門科目(筆記)過去の出題範囲を踏まえ、大学2年程度までの専門基礎を演習中心で固める理工・生命環境・情報科学系
英語(TOEIC/TOEFL)有効期限内に目標スコアを確保。短期で伸びにくいので早期着手全学類共通
面接・口述志望動機と学習計画を一貫させ、想定問答を反復生命環境・理工・知識情報図書館
書類志望の動機(生命環境800字・医学類2,000字等)を早めに作成生命環境・医学類・知識情報図書館

専門科目は、大学初年次〜2年次の教科書レベルの理解を、実際に手を動かして解ける水準まで引き上げることが目標です。たとえば理工系であれば、微分積分・線形代数・微分方程式・複素関数といった数学の土台は、多くの学類で共通して問われます。まずこの共通土台を固め、そのうえで学類固有の科目(物理・化学・情報基礎など)に広げていくと、複数学類を併願する場合にも対応しやすくなります。

一方で、筑波大学は編入学の過去問題を一般に広く公開していない学類も多く、独学では出題傾向をつかみにくいのが実情です。「何を、どのレベルまで仕上げればよいか」が見えないと、勉強の方向性を誤りがちです。この見通しの部分こそ、編入経験のある指導者や専門予備校・オンライン指導の力を借りる価値が大きいところです。

いつから対策を始めるべきか(スケジュールの目安)

令和9年度入試のように、試験が令和8年(2026年)7月に実施される場合、逆算すると準備開始の目安が見えてきます。あくまで一般的な目安ですが、次のようなスケジュール感で進めると無理がありません。

時期(試験前)取り組むこと
約1年前〜志望学類の決定、英語(TOEIC/TOEFL)対策の本格化、専門基礎の学習開始
約6か月前英語スコアの確保(有効期限に注意)、専門科目の演習量を増やす
約3か月前志望の動機・学習計画書の作成、面接・口述の準備開始
約1か月前出願書類の最終確認、専門科目の総仕上げ、当日の移動計画

特に英語スコアは「令和6年6月以降に受験したもの」という有効条件があるため、早すぎる受験は無効になり、遅すぎると出願に間に合わないという両面のリスクがあります。出願年から逆算し、有効期限に収まるタイミングで目標スコアを取り切る計画を立てましょう。専門科目は、直前の詰め込みよりも、半年以上かけて演習量を積むほうが安定します。

  • 早く始めるべきもの:英語スコア(短期で伸びにくい)と専門基礎
  • 直前でも間に合いやすいもの:出願書類の清書・面接の想定問答の詰め

自分に合う学類の選び方(志望決定の考え方)

筑波大学の編入は学類単位で出願するため、「どの学類に出すか」で必要な準備がまるごと変わります。ここで大切なのは、大学の知名度やイメージだけで学類を決めないことです。まず自分の現在地(これまで学んできた分野・得意科目・英語スコアの現状)を棚卸しし、そのうえで各学類の選抜方法・出題科目と突き合わせるのが、遠回りのようで最短の進め方です。

たとえば、数学と物理に強い高専生であれば、理工学群の応用理工学類や工学システム学類が有力候補になります。応用理工学類は物理・化学から2題を選択できるため、得意分野で得点を稼ぎやすい設計です。一方、生物・化学を軸に学んできた人なら生命環境学群の生物資源学類、統計や都市・経営に関心があるなら社会工学類、プログラミングに自信があるなら情報科学類・情報メディア創成学類、というように、得意分野から逆引きすると学類が絞れてきます。面接が苦手なら情報科学類・情報メディア創成学類(面接なし)、これまでの学びの物語を語ることに自信があるなら知識情報・図書館学類(面接・口述中心)といった相性の見方もできます。

あなたの強み・志向相性の良い学類の例
数学・物理が得意応用理工学類・工学システム学類・物理学類・数学類
生物・化学が得意生物資源学類・生物学類・化学類
統計・都市・経営に関心社会工学類
プログラミングが得意/面接が苦手情報科学類・情報メディア創成学類
学びの物語を語るのが得意知識情報・図書館学類
医師・医学研究者を目指す(大卒等)医学群医学類(2年次編入)
  • やるべきこと:得意科目と英語スコアの現状から、出題内容が近い学類を絞る
  • 避けるべきこと:イメージだけで学類を決め、出題科目と自分の強みがズレる

迷ったときは、募集人員も判断材料になります。情報科学類・情報メディア創成学類・生物資源学類・応用理工学類は募集人員がまとまっており、対策次第で狙いやすい一方、「若干名」の学類は少数精鋭になりやすい傾向があります。自分の実力の伸びしろと相談しながら、現実的な第一志望と、併願先を組み立てていきましょう。

面接・口述試験で問われること

生命環境学群・理工学群の各学類では、専門科目の筆記に加えて個別面接が課されます。知識情報・図書館学類では約30分の面接・口述試験が選抜の中心です。筆記対策に気を取られて面接準備を後回しにしがちですが、面接は「なぜこの学類で学びたいのか」「入学後に何を研究したいのか」という核心を問う場であり、合否に直結します。

面接で特に見られるのは、志望動機の一貫性です。出願書類に書いた「志望の動機」と面接での受け答えが食い違うと、準備不足と受け取られかねません。生命環境学群では自筆の「志望の動機」(800字以内)を提出し、生物学類ではさらに「生物学を学ぶ意義」「入学後に取り組みたいこと」に必ず触れるよう指定されています。つまり、書類と面接は一続きのものとして設計されているのです。知識情報・図書館学類では、最初の10分程度で「これまでの学習内容・志望の動機・これからの学習計画」を自分の言葉で説明する必要があり、パソコンでのプレゼンや資料配布も認められています。

よく問われるテーマ準備の方向性
なぜ編入か・なぜ筑波か今の大学・学校では得られない学びを具体的に言語化
入学後に学びたいこと学類の研究分野・教員・カリキュラムを調べて接続
これまでの学び既修得科目と志望分野のつながりを整理
将来像卒業後の進路と学類での学びを結びつける
  • 準備すべきこと:志望の動機書と面接の回答を一貫させ、想定問答を声に出して練習
  • やってはいけないこと:学類の研究内容を調べずに、抽象的なやる気だけを語る

たとえば「なぜ今の大学ではだめなのか」という質問に対し、「筑波大学の〇〇分野を学びたいから」と学類固有の理由を具体的に語れる人は説得力があります。逆に「有名だから」「編入しやすそうだから」といった理由しか用意していないと、志望度を疑われてしまいます。学類のWebサイトやパンフレットを読み込み、自分の言葉で語れるまで準備しておきましょう。

志望の動機・学習計画書の書き方のコツ

筑波大学の編入では、学類によって提出書類の比重が大きく異なります。生命環境学群は自筆の「志望の動機」(800字以内)、医学群医学類は「志望の動機」(2,000字以内)と「論文又は業績等の説明」(1,000字以内)、知識情報・図書館学類は学習計画書が求められます。これらは単なる形式的な書類ではなく、面接・口述試験の土台になる重要な材料です。

書き方の基本は、「これまでの学び→筑波で学びたいこと→将来像」を一本の線でつなぐことです。抽象的な決意表明ではなく、具体的な経験や関心を起点に、その延長線上に志望学類での学びを位置づけると、説得力が生まれます。たとえば生物学類であれば「どんな生物現象に興味を持ったのか」「その関心を深めるために筑波で何を学びたいのか」「学んだ先にどんな人生設計を描いているのか」を、募集要項の指定に沿って具体的に書きます。

  • 書くべきこと:具体的な経験・関心を起点に、志望学類の学びへ論理的に接続する
  • 書くべきこと:募集要項が指定した観点(生物学類なら「学ぶ意義」等)に必ず触れる
  • 避けるべきこと:誰にでも当てはまる一般論や、決意表明だけで中身のない文章

医学類のように2,000字と長い場合は、大学・大学院で学んだ専門知識の概略と、それを医学にどう生かすかを筋道立てて示します。字数が多いほど、構成をあらかじめ設計してから書き始めるのが失敗しないコツです。書き上げたら、第三者に読んでもらい、論理の飛躍や独りよがりな表現がないかを確認しましょう。編入指導の経験がある人に添削してもらえると、面接での深掘りにも耐えられる完成度に近づきます。

編入で気をつけたい単位認定と学生生活

編入学は「途中の学年から入る」制度であるため、これまでに修得した単位がどこまで認定されるかが、入学後の学生生活を大きく左右します。単位認定の範囲によっては、卒業までに必要な科目数が変わり、場合によっては編入年次が2年次になることもあります。筑波大学でも、編入学の年次は「志願者がすでに履修した授業科目、修得した単位数および大学における在学年数によって」判断されると明記されています。

実務的に注意したいのは、3年次編入で入学できても、認定されない単位が多いと3年次・4年次で履修する科目が過密になり、研究や就職活動と両立しにくくなるケースがある点です。特に理工系は、専門科目の積み上げが前提になっているため、下級年次の必修が認定されないと履修計画が厳しくなることがあります。編入後の学びをスムーズに進めるためにも、出願前の段階で「自分の既修得単位がどの程度認定されそうか」の見通しを持っておくと安心です。

確認しておきたいこと理由
既修得単位の認定範囲卒業までの履修負担・編入年次に影響する
下級年次の必修科目認定されないと3・4年次の履修が過密になりやすい
研究室配属の時期編入後の研究計画を立てるうえで重要
  • やっておくべきこと:出願前に単位認定の見通しを立て、入学後の履修計画をイメージする
  • やってはいけないこと:合格だけをゴールにし、入学後の学びの負担を考えない

たとえば「3年次編入したものの、認定されない必修が多く、実質的に2年分の学習を2年で詰め込むことになった」という声は、編入全般でよく聞かれます。合格後に慌てないためにも、志望学類のカリキュラムを事前に確認し、入学後の2年間をどう過ごすかまで見据えて出願先を選びましょう。

受験者タイプ別の準備(大学生・高専生・社会人)

筑波大学の編入は、出願資格を満たしていれば大学生・短大生・高専生・専門学校生・社会人など幅広い立場から挑戦できます。ただし、立場によって有利な点と注意点が異なるため、自分のタイプに合わせて準備を組み立てるのが効果的です。

タイプ強み注意点
大学在学生(2年以上・62単位以上)専門基礎を学習中で、英語対策の時間も確保しやすい在学証明書が必要。合格後は退学証明書の提出が必要
高専生数学・物理・工学の専門基礎に強く、理工系と相性が良い英語スコアの確保を早めに。面接での志望動機の言語化
専門学校生実務的な学びを志望動機に接続しやすい出願資格の要件(修業年限2年以上等)を要確認
社会人・大卒者目的意識が明確。医学類など大卒対象ルートに挑戦可学習時間の確保。基礎科目の復習に時間を要する

たとえば大学在学生は、出願資格(2)を使えば卒業を待たずに挑戦できる一方、在学証明書の提出が必須で、合格後は在籍大学の退学手続きが必要になります。高専生は数学・物理の土台が強く理工学群と相性が良い反面、英語スコアと面接対策が課題になりがちです。社会人・大卒者は目的意識の明確さが強みで、特に医学群医学類のように大卒等を対象とするルートでは、これまでのキャリアを志望動機に活かせます。自分のタイプの強みを伸ばし、弱点を早めに補うことが、限られた準備期間を有効に使うコツです。

  • 大学生:在学証明書・退学証明書の段取りを忘れない
  • 高専生:英語スコアと面接の言語化を早期に着手
  • 社会人:基礎科目の復習時間を計画に組み込む

筑波大学に編入するメリットと注意点

最後に、筑波大学の学群編入を目指すうえで、メリットと注意点を整理しておきましょう。編入は「今の学びを土台に、より専門的・研究的な環境へ移る」ための制度です。志望動機を固めるうえでも、両面を冷静に理解しておくことが大切です。

メリットとして挙げられるのは、まず一般入試のように高校範囲の全科目を問われるのではなく、専門科目と英語スコアという限られた範囲に集中して対策できる点です。得意分野を軸に勝負できるため、「専門は得意だが受験科目全般は苦手」という人にとっては、実力を発揮しやすいルートといえます。また、研究環境の整った総合研究大学で、3年次から専門的に学べることも大きな魅力です。医学類のように、大卒者が2年次から医学を学び直せる特別なルートが用意されているのも、筑波大学の特徴です。

メリット注意点
専門科目+英語に集中して対策できる募集人員が少ない学類が多く、専門の完成度が必須
得意分野を軸に勝負しやすい英語スコアは短期で伸びにくく、早期準備が前提
研究環境の整った総合大学で3年次から学べる単位認定次第で入学後の履修が過密になり得る
医学類など特別ルートがある過去問が広く公開されない学類もあり傾向把握が難しい

一方の注意点は、募集人員が「若干名」の学類が多く、専門科目の完成度が高くないと合格が難しいこと、英語スコアは短期間で伸ばしにくいこと、そして過去問が広く公開されていない学類では出題傾向をつかみにくいことです。これらは、独学だけで乗り越えようとすると遠回りになりがちなポイントでもあります。たとえば「専門科目をどのレベルまで仕上げればよいか」「英語スコアの目標をどこに置くか」といった見通しは、編入を経験した指導者の助言があると格段に立てやすくなります。

  • 向いている人:得意分野が明確で、専門科目と英語に集中して取り組める人
  • 準備が必要な人:英語スコアがこれからの人・出題傾向の見通しが立っていない人

「筑波大学に編入したいが、何から手をつければいいか分からない」という段階でつまずく受験生は少なくありません。志望学類の選び方、英語スコアの目標設定、専門科目の学習順序といった最初の設計を早めに固めることが、合格への近道です。独学に不安がある場合は、大学編入に詳しい専門の指導を活用し、限られた準備期間を効率よく使うことを検討してみてください。

よくある質問

Q. 筑波大学の編入は3年次編入と2年次編入のどちらですか?

生命環境学群・理工学群・情報学群の各学類は第3年次編入が原則で、既修得単位や在学年数によっては第2年次となる場合があります。医学群医学類だけは第2年次編入と定められています。学類によって扱いが違うため、志望学類の募集要項を必ず確認してください。

Q. 大学に在学中でも出願できますか?

はい。出願資格(2)により、令和9年3月31日までに大学(外国の大学を除く)に2年以上在学し、62単位以上を修得(見込みを含む)していれば、卒業を待たずに出願できます。この場合は在学証明書の提出が必要で、合格後の入学手続時には在籍大学の退学証明書が必要です。

Q. 英語の試験は当日ありますか?

生命環境・理工・情報学群の各学類では、英語は当日の筆記ではなくTOEICまたはTOEFLのスコアを換算して評価します。IPテストやTOEFL ITP、MyBestスコアは使えないなど提出条件が細かいので、必ず最新の募集要項を確認してください。医学群医学類は英語・数学が学力試験としても出題されます。

Q. 面接がない学類はありますか?

情報学群の情報科学類と情報メディア創成学類は面接がなく、専門科目(数学・情報基礎)の筆記のみで学力を測ります。逆に知識情報・図書館学類は専門科目の筆記がなく、約30分の面接・口述試験が中心です。

Q. 併願はできますか?

情報科学類と情報メディア創成学類は1回分の検定料で併願できます。また、これらと知識情報・図書館学類への重複出願も可能ですが、その場合は検定料をそれぞれ別に(30,000円ずつ)払い込む必要があります。

Q. 検定料はいくらですか?

検定料は30,000円です(国費外国人留学生を除く)。払込期間は令和8年5月22日〜6月5日で、コンビニまたはクレジットカード決済で払い込みます。重複出願の場合の扱いなど細かな規定があるため、募集要項で確認してください。

Q. 社会・国際学群など文系学群の編入はありますか?

令和9年度(2027年度)の学群編入学学生募集要項では、編入学を実施しているのは生命環境学群・理工学群・情報学群・医学群医学類で、社会・国際学群や人文・文化学群といった文系学群は掲載されていません。実施学群は年度によって変わる可能性があるため、文系学部への編入を希望する場合は、その年度の募集要項に該当学群の記載があるかを必ず確認してください。

Q. 出願はインターネット(web出願)でできますか?

令和9年度の学群編入学ではweb出願は使用されておらず、出願書類を郵送(必着)で提出します。出願用封筒により簡易書留・速達で送付する必要があり、出願期間を過ぎると理由を問わず受理されません。郵送日数を事前に調べ、余裕をもって発送しましょう。

Q. 過去問は手に入りますか?

学類によって公開状況が異なり、広く公開されていない場合もあります。出題範囲は募集要項の「学力検査等」の欄に科目・分野が示されているので、まずはそこを起点に、大学2年程度までの専門基礎を演習で固めるのが現実的です。傾向のつかみにくさが不安な場合は、編入指導の経験がある指導者に相談すると、限られた情報からでも効率よく的を絞った学習ができます。

併願と受験スケジュールの組み立て方

筑波大学の編入を軸に据えつつ、他大学の編入試験も併願する受験生は少なくありません。編入試験は大学ごとに実施時期がばらけているため、うまく組み合わせれば複数校を受験できます。ただし、大学ごとに試験科目や英語外部試験の要件が異なるため、無計画に併願先を増やすと対策が分散して共倒れになりかねません。まずは筑波大学の志望学類で必要な科目を軸に、「同じ準備が活きる大学」を優先して併願先に選ぶのが効率的です。

たとえば、理工系で数学・物理を仕上げているなら、同じ科目構成の他大学理工系を併願先にすると、追加の負担を抑えられます。一方、英語がTOEIC提出型の筑波大学に対し、当日英語筆記型の大学を併願する場合は、対策の性質が変わる点に注意が必要です。以下は、併願を検討する際の確認ポイントです。

確認ポイント見るべき理由
試験日程の重複同日実施だと物理的に併願できない
専門科目の範囲同じ準備が活きるほど負担が軽い
英語の方式外部スコア型か当日筆記型かで対策が変わる
出願方式・時期郵送/web、出願期間の違いを一覧化する
  • やるべきこと:筑波の対策が活きる大学を優先して併願先に選ぶ
  • 避けるべきこと:方式の違う大学を安易に増やし、対策が分散する

併願校を決めたら、各校の出願期間・試験日・合格発表日を1枚のカレンダーにまとめ、書類準備の締切から逆算して動きましょう。編入試験は出願書類が多く、証明書の取り寄せに時間がかかることもあります。スケジュール管理そのものが合否を左右する要素だと考え、早めに全体像を可視化しておくことをおすすめします。

まとめ

筑波大学の学群編入学は、令和9年度(2027年度)では生命環境学群・理工学群・情報学群・医学群医学類で実施され、学類ごとに専門科目・面接の有無・編入年次が大きく異なります。ポイントを3点に整理します。第一に、対策の柱は「専門科目の筆記」と「英語外部スコア(TOEIC/TOEFL)」で、英語は早期にスコアを確保すること。第二に、情報科学類・情報メディア創成学類は面接なしの筆記勝負、知識情報・図書館学類は面接・口述中心、医学類は2年次編入の特殊型と、学類ごとに準備が全く違うこと。第三に、出願は郵送(必着)で検定料は30,000円、日程は令和8年夏に集中するため逆算した準備が必要なことです。数値・日程は年度で変わるため、最終的な出願判断は必ず最新の募集要項でご確認ください。筑波大学の編入は、限られた範囲に集中して対策できる反面、学類ごとに準備すべきことが大きく異なり、募集人員が少ない学類では専門科目の完成度が合否を分けます。だからこそ、志望学類を早めに定め、専門科目・英語スコア・面接や書類の準備を並行して進める計画性が重要です。ひとりで進めるのが不安なときは、大学編入の指導実績がある専門家に相談しながら、自分に合った合格までの道筋を、早い段階で描いていきましょう。

監修者:スプリング・オンライン家庭教師 編集部
執筆者:スプリング・オンライン家庭教師 編集部

※本記事は令和9年度(2027年度)筑波大学学群編入学学生募集要項および筑波大学入試情報サイト(https://ac.tsukuba.ac.jp/)の公表情報をもとに作成しています。募集人員・出願資格・試験科目・日程・検定料などは年度によって変更される場合があります。出願にあたっては、必ず筑波大学が公表する最新の募集要項をご確認ください。

この記事の監修・執筆者

春山 雅人スプリング・オンライン 大学編入指導講師

短期大学から筑波大学へ編入。その後、法学政治学研究科へ進学。自身の編入経験に基づく指導で、多数の大学編入試験合格者を輩出している。運営会社: 株式会社スプリングナレッジ(スプリング・オンライン家庭教師運営元)。運営者情報はこちら

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