MENU

白百合女子大学編入|文学部と人間総合学部、対照的な選考方式を解説

白百合女子大学編入|文学部と人間総合学部、対照的な選考方式を解説

白百合女子大学の編入学試験で合否を大きく分けるのは、「志望する学部・学科によって選考の性格がまったく違う」という事実です。文学部(国語国文・フランス語フランス文学・英語英文)は専門科目の筆記試験が配点の中心ですが、人間総合学部(児童文化・発達心理・初等教育)は当日の筆記がなく、指定された課題図書の読み込みと面接が合否を左右します。しかも発達心理学科だけは2年次編入という例外があります。この記事では、2027年度(令和9年度)の編入学試験募集要項に基づき、女子限定の出願資格、学科別の配点、そして人間総合学部で課される課題図書の中身まで、一次情報をもとに整理します。

目次

白百合女子大学の編入学制度とは|まず全体像を押さえる

白百合女子大学は、東京都調布市にキャンパスを構えるカトリック系の女子大学です。編入学試験は文学部と人間総合学部の2学部で実施され、いずれも女子のみを対象としています。共学の大学からの編入や、短期大学・高等専門学校・専修学校専門課程からの編入も出願資格を満たせば可能ですが、「女子限定」である点が最初の大前提になります。男子学生は出願できないため、まずここを確認しておきましょう。

白百合女子大学の編入で最初に理解しておきたい要点は、大きく3つあります。第一に、文学部と人間総合学部で選考方式がまったく異なること。文学部は専門科目の学力試験を課す「筆記型」ですが、人間総合学部は当日の筆記試験がなく、事前に提出する課題(課題図書を読んで書く小論文的な文章)と面接で選考する「課題図書・面接型」です。第二に、募集人員がすべての学科で「若干名」と少数であること。第三に、人間総合学部の発達心理学科だけが2年次編入で、ほかの学科(文学部3学科・児童文化学科・初等教育学科)はすべて3年次編入だという点です。この編入学年の違いを見落とすと、卒業までの年数の見通しを誤ります。

本記事では、まず実施学部・学科と募集人員、出願資格を確認したうえで、文学部と人間総合学部それぞれの選考方式・配点を詳しく見ていきます。そのうえで、多くの受験生が最も対策に悩む「人間総合学部の課題図書」について、2027年度に指定された書名と課題内容を学科別に解説します。数値・日程・課題内容は年度によって変わるため、本記事の内容は2027年度募集要項に基づく目安として押さえ、出願前には必ず白百合女子大学が公表する最新の編入学試験募集要項でご確認ください。

実施学部・学科と募集人員|文学部3学科と人間総合学部3学科

白百合女子大学で2027年度に編入学試験を実施するのは、次の2学部・6学科です。募集人員はいずれも「若干名」で、具体的な人数は公表されていません。若干名という表記は、その年の受験状況や学科の受け入れ状況によって合格者数が変動することを意味し、多くの合格者が出る一般入試とは性格が異なります。1つのミスが響きやすいため、書類・筆記・面接・課題のすべてで隙のない準備が求められます。

  • 文学部 国語国文学科:3年次編入・若干名。学力試験(国語学・国文学)+書類+面接
  • 文学部 フランス語フランス文学科:3年次編入・若干名。学力試験(フランス語)+書類+面接
  • 文学部 英語英文学科:3年次編入・若干名。学力試験(英語)+書類+面接
  • 人間総合学部 児童文化学科:3年次編入・若干名。課題図書+書類+面接(筆記試験なし)
  • 人間総合学部 発達心理学科:★2年次編入・若干名。課題図書+書類+面接(筆記試験なし)
  • 人間総合学部 初等教育学科:3年次編入・若干名。課題図書+書類+面接(筆記試験なし。出願資格に教員免許等の条件あり)

ここで押さえておきたいのは、同じ「白百合女子大学の編入」でも、文学部3学科は専門科目の筆記試験を課す「筆記型」、人間総合学部3学科は当日の筆記がない「課題図書・面接型」だという点です。たとえば国語国文学科を志望するなら国語学・国文学の学力試験対策が必須ですが、児童文化学科を志望するなら筆記試験の勉強よりも、指定された課題図書を深く読み込み、それについて論じる文章力と面接での受け答えを磨くことが合格への近道になります。自分の志望学科がどちらのタイプかを最初に把握し、対策の方向性を定めることが出発点です。

  • 確認すべきこと:志望学科が「筆記型(文学部)」か「課題図書・面接型(人間総合学部)」かを最初に把握する
  • 見落としがちなこと:募集人員が全学科「若干名」で、合格枠が限られている点を軽視すること

発達心理学科だけ2年次編入|編入学年の違いに要注意

白百合女子大学の編入で特に注意したいのが、人間総合学部の発達心理学科だけが2年次編入である点です。文学部の国語国文・フランス語フランス文学・英語英文の3学科、人間総合学部の児童文化学科・初等教育学科はいずれも3年次編入ですが、発達心理学科のみ2年次編入となっています。この違いは、編入後に修得しなければならない単位数や、卒業までにかかる年数に直結します。

一般に3年次編入は、前の学校で修得した単位を認定してもらい、残り2年間で卒業を目指す制度です。一方、2年次編入は3年生・4年生に加えて2年生からの学修が必要になるため、卒業までの年数が長くなる傾向があります。発達心理学科が2年次編入である背景には、公認心理師のカリキュラムなど、段階的に積み上げる必要のある専門科目が関係していると考えられます。募集要項にも「修得単位および科目の内容により、当該学科3年次(発達心理学科は2年次)までの必修科目の履修を求められることがあり、編入学年次にかかわらず卒業に必要な修業年数が増えることがある」と明記されています。

たとえば、心理学を専門的に学びたくて発達心理学科を志望する場合、「編入すればすぐ卒業できる」と考えるのは危険です。公認心理師の資格取得を視野に入れているなら、必要な科目を段階的に履修する必要があり、卒業まで想定より時間がかかる可能性があります。発達心理学科の公認心理師カリキュラムについて不明な点があれば、募集要項に案内されている発達心理学科の担当者(h-hennyu@shirayuri.ac.jp)に事前相談することが推奨されています。編入学年の違いは対策そのものよりも「入学後の学修計画」に関わる要素ですが、志望校選びの段階で必ず確認しておきましょう。

  • すべきこと:発達心理学科を志望するなら2年次編入である前提で、卒業までの年数と単位認定の見通しを立てる
  • してはいけないこと:全学科が3年次編入だと思い込み、編入後の修業年限を確認せずに出願すること

出願資格|女子限定と初等教育学科の追加条件

白百合女子大学の編入学試験の出願資格は、次のいずれかに該当する女子です。共学の大学から編入する場合も、女子であれば出願できます。2027年度募集要項に基づく出願資格は次のとおりです。数値・要件は年度により変わる可能性があるため、必ず最新の募集要項で確認してください。

  • 短期大学または高等専門学校を卒業した者、および2027年3月卒業見込みの者
  • 大学(白百合女子大学を含む)を卒業した者、および2027年3月卒業見込みの者
  • 他大学の2年次までの課程を2027年3月修了見込みで、62単位以上修得見込みの者
  • 他大学の2年次までの課程を修了し、62単位以上を修得している者
  • 専修学校の専門課程(修業年限2年以上・総授業時数1,700時間以上)を修了した者、および2027年3月修了見込みの者
  • 高等学校の専攻科の課程(修業年限2年以上等の基準を満たすもの)を修了した者、および2027年3月修了見込みの者

ここで最も注意すべきなのが、人間総合学部初等教育学科の追加条件です。初等教育学科の志願者は、上記の出願資格に加えて、小学校教諭二種免許状を取得している者(取得見込みを含む)、または幼稚園教諭二種免許状と保育士資格をともに取得している者(見込みを含む)に限られます。つまり、教員免許・保育士資格の裏付けがない状態では初等教育学科には出願できません。これは、初等教育学科が小学校教員養成を主眼とする学科であることを反映した条件です。たとえば保育系の短期大学を卒業し、幼稚園教諭二種免許と保育士資格を持っている人であれば、この追加条件を満たして初等教育学科に出願できます。

また、出願資格に該当する学修歴が外国のものである場合は、事前確認が必要です。募集要項では、2026年9月29日(火)16時30分までに入試広報課へ連絡するよう求めており、期日までに連絡がなかった場合は出願できないとされています。海外の学校を卒業・修了した経歴で出願を考えている場合は、早めに大学へ問い合わせておきましょう。

  • すべきこと:初等教育学科志望者は、小学校教諭二種免許、または幼稚園教諭二種+保育士資格の取得(見込み)を確認する
  • してはいけないこと:外国の学修歴での出願なのに、事前確認の期日(9月29日)を過ぎてしまうこと

文学部の選考|専門科目の筆記試験が配点の中心

文学部の3学科(国語国文学科・フランス語フランス文学科・英語英文学科)は、いずれも書類審査+専門科目の学力試験+面接で選考されます。合計は各学科100点満点ですが、配点の内訳が学科によって異なる点が特徴です。白百合女子大学は学科別の配点を募集要項で明確に公開しており、どの要素に力を入れるべきかを事前に把握できるのが受験生にとって大きな利点です。

  • 国語国文学科:書類審査10点+学力試験(国語学・国文学)60点+面接30点=100点
  • フランス語フランス文学科:書類審査20点+学力試験(フランス語)50点+面接30点=100点
  • 英語英文学科:書類審査20点+学力試験(英語)40点+面接40点=100点

この配点から読み取れるのは、学科ごとに「学力試験の比重」が違うということです。国語国文学科は学力試験が60点と最も高く、専門科目(国語学・国文学)の出来がほぼ合否を決めるといっても過言ではありません。フランス語フランス文学科は学力試験(フランス語)が50点で、こちらも語学力が中心です。英語英文学科は学力試験(英語)40点に対して面接も40点と、筆記と面接が同じ比重になっており、英語力に加えて面接での受け答えも重視されます。たとえば英語英文学科を志望するなら、英語の筆記対策だけでなく、志望動機や学びたい内容を英語・日本語で明確に語れるよう面接準備を並行して進めることが重要です。

文学部の学力試験は、その学科の専門分野に沿った内容です。国語国文学科なら国語学・国文学、フランス語フランス文学科ならフランス語、英語英文学科なら英語が課されます。試験当日、文学部の筆記試験では辞書・電子辞書の使用が認められていない点にも注意が必要です。語学系の学科であっても辞書なしで臨む前提で、語彙力・読解力を日頃から鍛えておく必要があります。

  • すべきこと:志望学科の学力試験(専門科目)の配点が高いことを踏まえ、専門分野の学習を最優先する
  • してはいけないこと:語学系だからと辞書に頼る勉強をし、辞書持ち込み不可の本番で語彙不足に陥ること

人間総合学部の選考|課題図書と面接が合否を左右する

人間総合学部の3学科(児童文化学科・発達心理学科・初等教育学科)は、文学部とは対照的に、当日の学力試験(専門科目の筆記)がありません。選考は書類審査+事前の課題提出(指定された課題図書を読んで書く文章)+面接で行われ、合計は各学科100点満点です。ここでも配点は学科によって異なり、面接の比重が非常に大きいのが人間総合学部の特徴です。

  • 児童文化学科:書類審査10点+課題提出10点+面接80点=100点
  • 発達心理学科:書類審査20点+課題提出20点+面接60点=100点
  • 初等教育学科:書類審査30点+課題提出30点+面接40点=100点

この配点を見ると、児童文化学科は面接が80点と圧倒的に大きく、面接での受け答えがほぼ合否を決めます。発達心理学科は面接60点+書類20点+課題20点で、面接を軸としつつ書類と課題もそれなりに評価されます。初等教育学科は面接40点+書類30点+課題30点と、3要素がバランスよく配分されているのが特徴です。つまり同じ人間総合学部でも、児童文化学科は「面接勝負」、初等教育学科は「書類・課題・面接をまんべんなく整える」といった性格の違いがあります。自分の志望学科の配点構造を理解し、配点の大きい項目に準備を集中させることが合格への近道です。

さらに重要なのが、面接での質疑応答の内訳です。募集要項では、人間総合学部の面接時の質疑応答について「事前課題50%・志望理由書50%」の割合で質問すると明記されています。つまり面接では、提出した課題図書についての文章と、志望理由書の内容が半々で問われるということです。たとえば児童文化学科では面接が80点と大きいため、課題図書をどれだけ深く読み込み、自分の言葉で語れるかが得点を大きく左右します。課題図書を「なんとなく読んだ」レベルでは、面接での具体的な質問に答えられず、高得点は望めません。

  • すべきこと:志望学科の面接配点(特に児童文化学科は80点)を意識し、課題図書と志望理由書を軸に面接準備をする
  • してはいけないこと:筆記がないからと油断し、課題図書の読み込みや志望理由書の作り込みを後回しにすること

【最重要】2027年度の課題図書と課題内容|学科別に徹底解説

人間総合学部の攻略で最も重要なのが、学科ごとに指定される「課題図書」です。白百合女子大学の人間総合学部では、指定された書籍を読み、それについて自分の考えを述べる文章を事前課題として提出します。しかも面接では、その課題図書の内容について具体的な質問がされます。課題図書の読み込みの深さが、事前課題(10〜30点)と面接(40〜80点)の両方に影響するため、まさに合否を左右する要素です。2027年度に指定された課題図書と課題内容は、学科別に次のとおりです(課題図書は年度ごとに変わるため、必ず最新の募集要項で確認してください)。

児童文化学科:上橋菜穂子『物語ること、生きること』(講談社文庫)を読み、その内容に関する感想および意見を1,600字〜1,800字程度で書く、という課題です。上橋菜穂子は『精霊の守り人』などで知られる作家であり、物語を紡ぐことと生きることの関わりを綴った一冊です。児童文化学科は面接が80点と最も大きいため、この本を深く読み込み、児童文化・物語・子どもの育ちといった学科のテーマと結びつけて語れるかが鍵になります。

発達心理学科:大芦治『心理学をつくった実験30』(ちくま新書)の第7章・第8章・第9章で取り上げられている実験の中から興味を持ったものを1つ選び、(1)その内容の紹介、(2)実験の方法や結果に関する自分の意見、を合わせて1,800字程度で書く、という課題です。単なる感想ではなく、心理学の実験を紹介し、そこに自分の意見を加えるという構成が求められている点が特徴です。心理学の基本的な実験に対する理解と、それを論理的に説明する力が試されます。

初等教育学科:森口佑介『10代の脳とうまくつきあう 非認知能力の大事な役割』(ちくまプリマー新書433)の「はじめに」(3〜10ページ)と「第1章 非認知能力とは」(17〜42ページ)を読んだうえで、第2章から第6章のうち、自分がいちばん関心を持った章を一つ選んで読み、どうしてその章を選んだのか、読んでどのような感想や意見を持ったかを800字以上1,000字以内でまとめる、という課題です。指定範囲を読んだうえで、自分で章を選んで論じるという二段構えの課題になっています。非認知能力という教育のキーワードに対する関心と理解が問われます。

なお、募集要項の試験当日の注意事項には、「面接では課題図書に記載されている内容について具体的な質問をします。課題図書をしっかりと読み込み、事前準備を行ってください」と明記されています。初等教育学科ではさらに、「はじめに」と「第1章」の内容に関する具体的な質問に加え、提出した事前課題(特に選んだ章についての記述)についても質疑応答が行われると案内されています。課題図書は「提出する文章のためだけに読む」のではなく、「面接で深く問われる前提で読み込む」ことが不可欠です。

  • すべきこと:志望学科の課題図書を早めに入手し、指定された課題の形式(字数・構成)に沿って文章を仕上げる
  • してはいけないこと:課題図書を斜め読みで済ませ、面接での具体的な質問に答えられない状態で臨むこと

課題図書の読み込み方と事前課題の書き方

課題図書型の選考で成果を出すには、「読み方」と「書き方」の両方に戦略が必要です。まず読み方については、一度通読して終わりにせず、少なくとも二度以上読むことをおすすめします。一度目は全体像をつかむための通読、二度目以降は、印象に残った箇所や自分の意見を持てそうな部分に線を引きながら精読する、という段階的な読み方が有効です。特に発達心理学科の課題のように「実験を1つ選んで紹介・意見を述べる」形式では、複数の実験を読み比べ、自分が最も語れるテーマを選ぶ作業が欠かせません。

次に書き方です。事前課題は「感想文」ではなく、多くの場合「内容の理解」と「自分の意見」の両方を求められます。たとえば発達心理学科は(1)内容紹介と(2)方法・結果への意見を明確に分けて書くことが求められ、初等教育学科は「なぜその章を選んだのか」という理由付けと感想・意見が問われます。文章の構成としては、(1)取り上げるテーマ・章の要点を簡潔に紹介する、(2)そのうえで自分がどう考えたか、なぜそう考えたかを根拠とともに述べる、という二部構成を意識すると、論点が整理された読みやすい文章になります。字数指定(例:児童文化1,600〜1,800字、発達心理1,800字程度、初等教育800〜1,000字)を守ることも大前提です。

なお、白百合女子大学は在学生に対し、ChatGPT等の生成AIの使用について注意喚起を行っています。募集要項では、受験に際して生成AIの使用が意図せず個人情報や機密情報の漏洩、著作権侵害につながる可能性があること、また受験生本人の成果物と認められず不正行為に該当するおそれがあることを理解し、自らの責任で十分に考えたものを提出するよう求めています。事前課題は、必ず自分自身の言葉と考えで書き上げましょう。たとえば「本の要約だけをAIに作らせて提出する」といった行為は、面接で内容を深く問われた際に答えられず、かえって不利になります。

  • すべきこと:課題図書を複数回読み込み、「内容紹介+自分の意見」の二部構成で指定字数に収める
  • してはいけないこと:生成AIに文章を丸ごと作らせるなど、自分の言葉になっていない課題を提出すること

面接対策|課題図書と志望理由書への質疑応答を突破する

人間総合学部では面接の配点が40〜80点と大きく、面接対策が合否を大きく左右します。前述のとおり、面接時の質疑応答は「事前課題50%・志望理由書50%」の割合で行われます。つまり面接では、提出した課題図書についての文章と、志望理由書の内容が半々で問われることになります。この2つを軸に、想定される質問への答えを準備しておくことが基本戦略です。

課題図書に関する質問への備えとしては、(1)本の要点を短く説明できるようにしておく、(2)自分が最も関心を持った箇所とその理由を具体的に語れるようにする、(3)本の内容を志望学科の学びや自分の将来とどう結びつけたいかを説明できるようにする、という3点が有効です。たとえば児童文化学科なら、上橋菜穂子の本から得た「物語ること・生きること」への気づきを、児童文化を学びたい動機とつなげて語れると説得力が増します。志望理由書に関する質問への備えとしては、書いた内容と面接での発言に矛盾が出ないよう、自分が提出した志望理由書を面接前に読み返しておくことが重要です。

面接では、「なぜ白百合女子大学なのか」「なぜこの学科なのか」「編入して何を学びたいのか」といった編入試験に共通する質問も想定されます。すでに大学や短大で学んでいる編入受験生に対しては、「これまで学んだことと、これから学びたいことのつながり」を問う質問がされやすいのが特徴です。前の学校での学びを踏まえたうえで、白百合女子大学の各学科で何を深めたいのかを、一貫したストーリーとして語れるよう準備しておきましょう。一人で面接練習をするのが不安な場合は、編入試験の経験が豊富な講師に模擬面接をしてもらい、課題図書や志望理由書に基づく質疑応答の練習を重ねると効果的です。

  • すべきこと:課題図書の要点・関心箇所・学科との結びつきを整理し、志望理由書を読み返してから面接に臨む
  • してはいけないこと:課題図書の質問だけに備え、志望理由書に基づく質問(志望動機・学びたい内容)の準備を怠ること

試験日程と出願の流れ|2027年度スケジュール

2027年度(令和9年度)の白百合女子大学編入学試験の主な日程は、次のとおりです。出願から合格発表・入学手続まで11月中に集中しているため、スケジュールを早めにカレンダー化しておくことが大切です。日程は年度により変わる可能性があるため、必ず最新の募集要項で確認してください。

  • 出願期間:2026年10月13日(火)〜10月26日(月)(消印有効)
  • 試験日:2026年11月7日(土)
  • 合格発表日:2026年11月12日(木)
  • 入学手続締切日:2026年11月18日(水)

試験当日のタイムスケジュールは学部・学科で異なります。文学部の国語国文学科は集合8時50分、9時00分〜10時30分に国語学・国文学の筆記、10時45分から面接という流れです。フランス語フランス文学科・英語英文学科は集合8時50分、9時00分〜10時00分に専門科目(フランス語・英語)の筆記、10時15分から面接となります。人間総合学部の児童文化学科・発達心理学科・初等教育学科は集合9時50分、10時00分から面接という流れで、当日の筆記試験はありません(受験者数によって時間が変更になる場合があります)。文学部の筆記試験では辞書・電子辞書の使用が認められていない点は、繰り返し確認しておきましょう。

出願は白百合女子大学のWeb出願サイト(Post@net)で登録し、入学検定料を支払ったうえで、必要書類を郵送して完了となります。Web出願の登録だけでは出願は完了せず、書類の郵送(出願締切日消印有効)が必須です。志望理由書(本学所定用紙・様式10・A4・1枚)は全員が提出し、手書き作成とWeb作成のいずれかを選べますが、いずれの場合も書類の郵送が必要です。障害や疾病のある受験生で特別な配慮を希望する場合は、事前に入試広報課へ連絡し、必要書類を2026年9月29日(火)までに送付する必要があります。

  • すべきこと:出願期間(10月13日〜26日消印有効)と試験日(11月7日)を早めに把握し、書類郵送まで含めて計画する
  • してはいけないこと:Web登録だけで出願完了だと勘違いし、必要書類の郵送を忘れること

検定料・併願ルール・必要書類|出願時の注意点

白百合女子大学編入学試験の入学検定料は、35,000円(1入試区分・1学科)です。ここで重要なのが併願ルールで、募集要項には「同一入試区分内での志望学科の併願はできません」と明記されています。つまり編入学試験のなかで、複数の学科を同時に受験することはできません。文学部と人間総合学部をまたいだ併願も、同じ編入学試験区分内であればできないため、志望学科は1つに絞って出願する必要があります。どの学科を受けるかを、出願前にしっかり決めておきましょう。

出願時に必要な主な書類は、次のとおりです。証明書類は原本のみ有効で、出願前3ヶ月以内発行のものが有効とされています(卒業者は卒業後に発行されたものであれば可)。

  • 卒業(見込)証明書/修了(見込)証明書/在学証明書(全員・郵送必須)
  • 成績証明書等(全員・郵送必須。在学中の場合は履修中の授業科目・単位数が明記された証明書も必要)
  • 小学校教諭二種免許状、または幼稚園教諭二種免許状と保育士証の写し(初等教育学科出願者のみ)
  • 志望理由書(本学所定用紙・様式10・全員・郵送必須)

検定料の支払い方法は、クレジットカード、コンビニエンスストア、Pay-easy(ペイジー)から選べます。検定料とは別に支払手数料が発生する場合があり、納入後の入試区分・志望学科の変更はできず、納入された検定料はいかなる理由があっても返還されません。たとえば「とりあえず出願しておいて後で学科を変えよう」という考えは通用しないため、志望学科を確定してから納入手続きを行うことが大切です。また、在学中の大学で「現在履修中の授業科目・単位数が明記された証明書」の発行が難しい場合は、本学ホームページから「履修中科目記入書(本学所定用紙)」をダウンロードし、自分で記入して提出する方法が案内されています。

  • すべきこと:志望学科を1つに確定してから検定料(35,000円)を納入し、必要書類を3ヶ月以内発行で揃える
  • してはいけないこと:同一入試区分内で複数学科の併願ができると誤解して出願準備を進めること

学科別の対策法|自分の志望学科に合わせて準備する

ここまで見てきたように、白百合女子大学の編入は学科によって対策の重点がまったく異なります。志望学科別に、どこに力を入れるべきかを整理すると次のようになります。自分の志望学科の配点構造と選考方式に合わせて、準備の優先順位を決めましょう。

  • 国語国文学科:学力試験(国語学・国文学)60点が中心。専門科目の対策を最優先し、面接30点にも備える
  • フランス語フランス文学科:学力試験(フランス語)50点が中心。語学力を軸に、面接30点の準備も進める
  • 英語英文学科:学力試験(英語)40点と面接40点が同比重。英語力と面接対策を並行して仕上げる
  • 児童文化学科:面接80点が最大。課題図書(上橋菜穂子『物語ること、生きること』)の読み込みと面接対策が最優先
  • 発達心理学科:面接60点+課題20点+書類20点。課題図書(大芦治『心理学をつくった実験30』)の実験紹介・意見と面接を軸に、2年次編入である点も踏まえる
  • 初等教育学科:面接40点+課題30点+書類30点のバランス型。課題図書(森口佑介『10代の脳とうまくつきあう』)と教員免許要件の確認が必須

文学部志望であれば、専門科目の学力試験対策が最優先です。過去の出題傾向を把握し、辞書なしで解ける語彙力・読解力を養いましょう。人間総合学部志望であれば、課題図書の読み込みと事前課題の作成、そして面接対策が三本柱になります。特に児童文化学科は面接80点と配点が突出しているため、課題図書についてどれだけ深く語れるかが合否を決めます。たとえば「本を読んで終わり」ではなく、その本のテーマを自分の志望動機や将来像と結びつけて語れるところまで準備しておくと、面接で高い評価を得やすくなります。

  • すべきこと:志望学科の配点で最も大きい項目(文学部=学力試験、人間総合=面接)に準備を集中する
  • してはいけないこと:全学科共通の対策で済ませ、志望学科ごとの配点や課題図書の違いを無視すること

編入後の学修|必修科目の履修と修業年限

合格後の学修についても、出願前に理解しておきたいポイントがあります。募集要項には、修得単位および科目の内容によっては、当該学科3年次(発達心理学科は2年次)までの必修科目の履修を求められることがあり、編入学年次にかかわらず卒業に必要な修業年数が増えることがある、と明記されています。つまり、3年次編入だからといって必ず2年で卒業できるとは限らず、前の学校で修得した単位の内容によっては、追加で履修すべき科目が生じる可能性があります。

特に注意したいのが、発達心理学科と初等教育学科です。発達心理学科は2年次編入であることに加え、公認心理師のカリキュラムなど段階的な履修が必要な専門分野を含みます。公認心理師の資格取得を目指す場合は、必要な科目を計画的に履修する必要があり、卒業まで想定より時間がかかることがあります。初等教育学科は教員養成を主眼とする学科であり、出願時点で教員免許・保育士資格を持っていることが前提ですが、編入後に一種免許の取得を希望する場合は、編入学時点で取得している二種免許と同じ校種の一種免許に限られる、という条件も募集要項に示されています。

たとえば、心理系の学びを深めたくて発達心理学科に2年次編入する場合、「編入すればすぐ資格が取れて卒業できる」と考えるのは早計です。カリキュラム上、段階的に履修すべき科目があるため、入学前に単位認定の考え方や履修計画について確認しておくことが大切です。不明な点は、発達心理学科の公認心理師カリキュラム担当者に事前相談することが募集要項で案内されています。合格をゴールにするのではなく、入学後にどのような学修計画になるのかまで見通して志望学科を選ぶことが、後悔のない編入につながります。

  • すべきこと:合格後の必修科目履修・修業年限・資格カリキュラムまで見通して志望学科を選ぶ
  • してはいけないこと:単位認定の内容を確認せず、「3年次編入=必ず2年で卒業」と思い込むこと

志望理由書の書き方|編入で問われる「学びの接続」

白百合女子大学の編入では、志望理由書(本学所定用紙・様式10・A4・1枚)を全学科の受験生が提出します。文学部では書類審査として10〜20点、人間総合学部では書類審査20〜30点に反映されるうえ、人間総合学部では面接時の質疑応答の50%が志望理由書に基づいて行われます。つまり志望理由書は「提出して終わり」の書類ではなく、面接で深掘りされる前提の重要書類です。書いた内容は面接官の手元にあり、そこから質問が飛んでくると考えて作成しましょう。

編入試験の志望理由書で最も重視されるのは、「これまでの学びと、これから学びたいことのつながり」です。すでに大学や短大で学んでいる編入受験生は、白紙から進路を選ぶ一般入試の受験生とは違い、これまでの学修歴があります。だからこそ、「なぜ今の学校ではなく白百合女子大学なのか」「これまでの学びを踏まえて、白百合の各学科で何を深めたいのか」を一貫したストーリーで示すことが求められます。たとえば、短期大学で保育を学んだ経験から子どもの育ちに関心を持ち、児童文化や初等教育をより専門的に学びたい、という流れを具体的なエピソードとともに書けると説得力が増します。

A4・1枚という限られた分量で書き切るには、盛り込む要素を絞ることが大切です。(1)これまでの学びや経験、(2)そこから生まれた問題意識・関心、(3)白百合女子大学の該当学科で学びたい具体的内容、(4)将来どう活かしたいか、という4点を軸に構成すると、論理の通った志望理由書になります。避けたいのは、大学のパンフレットの言葉をそのまま並べただけの、誰にでも当てはまる抽象的な内容です。自分だけの経験と、その学科でなければならない理由を、自分の言葉で書くことが評価につながります。手書き作成とWeb作成のいずれを選んでも、必ず書類の郵送が必要な点も忘れないようにしましょう。

  • すべきこと:これまでの学び→問題意識→白百合で学びたいこと→将来、の流れを自分の経験で具体的に書く
  • してはいけないこと:パンフレットの受け売りで、誰にでも当てはまる抽象的な志望理由書を提出すること

文学部の学力試験|専門科目への備え方

文学部を志望する場合、合否の中心となるのが専門科目の学力試験です。国語国文学科は国語学・国文学(配点60点)、フランス語フランス文学科はフランス語(50点)、英語英文学科は英語(40点)が課されます。いずれもその学科の専門分野に即した内容であり、大学2年次修了程度までの基礎学力と、専門への関心・素養が問われると考えられます。白百合女子大学は編入学試験の過去問を公開していないため、出題の詳細は年度によって異なりますが、学科のアドミッション・ポリシーや教育内容から出題の方向性を推測して備えることが現実的な対策になります。

国語国文学科であれば、古典・近現代の文学作品や日本語学(国語学)の基礎知識、文章の読解・記述の力が土台になります。フランス語フランス文学科なら、フランス語の文法・読解・作文といった語学力が中心です。英語英文学科なら、英文読解・英作文・文法など、英語運用能力全般が問われると想定されます。いずれの学科でも、試験当日は辞書・電子辞書の使用が認められていないため、辞書に頼らずに読み書きできる語彙力・読解力を日頃から鍛えておく必要があります。たとえば英語英文学科を目指すなら、辞書なしで一定量の英文を読み切る練習を積み、知らない単語があっても文脈から意味を推測する力を養っておくと本番で有利です。

専門科目の対策では、(1)まず学科の基礎分野を体系的に復習する、(2)過去問が非公開のため、一般的な編入・大学レベルの専門問題や語学問題で実戦感覚を養う、(3)記述式に備えて自分の考えを文章化する練習をする、という3段階が有効です。特に文学系・語学系の学力試験は、単なる知識だけでなく「読み取ったことを自分の言葉で表現する力」が問われやすいため、記述練習を軽視しないことが大切です。過去問が手に入らないぶん、学科の教育内容から逆算して出題範囲をカバーする戦略が、文学部攻略の鍵になります。

  • すべきこと:学科の基礎分野を体系的に復習し、辞書なしで読み書きできる語彙力・記述力を鍛える
  • してはいけないこと:過去問が非公開だからと対策を諦め、専門分野の基礎固めを怠ること

出願準備の落とし穴|証明書・書類でつまずかないために

編入学試験では、学力や課題の準備に気を取られて、出願書類の準備を後回しにしてしまいがちです。しかし白百合女子大学の編入では、書類の不備が出願そのものを不可能にすることもあるため、早めの準備が欠かせません。特に注意したいのが、証明書類には「出願前3ヶ月以内発行のものが有効」という期限がある点です(卒業者は卒業後に発行されたものであれば可)。古い証明書は使えないため、出願期間(2027年度は10月13日〜26日消印有効)に合わせて、発行タイミングを逆算して取り寄せる必要があります。

在学中の大学から出願する場合は、成績証明書に加えて「現在履修中の授業科目・単位数が明記された証明書」が必要になります。もし在籍校でこの証明書の発行が難しい場合は、白百合女子大学のホームページから「履修中科目記入書(本学所定用紙)」をダウンロードし、自分で記入して提出する方法が案内されています。証明書の発行には日数がかかることも多いため、「出願直前に取り寄せようとしたら間に合わなかった」という事態を避けるため、出願期間の1か月以上前から準備を始めておくと安心です。

初等教育学科を志望する場合は、小学校教諭二種免許状、または幼稚園教諭二種免許状と保育士証の写しの提出が必要です(取得見込みの場合は取得見込証明書の原本)。これらの書類がそろわないと初等教育学科には出願できないため、資格・免許の取得状況を早めに確認しておきましょう。また、外国語で作成された書類には、公的機関の証明を受けた日本語訳または英語訳の添付が求められます。海外の学校を卒業・修了した経歴で出願する場合は、翻訳の準備にも時間がかかるため、事前確認の期日(2026年9月29日)とあわせて、余裕を持って動くことが大切です。書類はWeb出願登録だけでは完結せず、必ず郵送(出願締切日消印有効)が必要である点も、繰り返し確認しておきましょう。

  • すべきこと:証明書の「3ヶ月以内発行」期限を踏まえ、出願期間の1か月以上前から書類を取り寄せる
  • してはいけないこと:書類準備を出願直前に始め、証明書の発行や翻訳が間に合わずに出願できなくなること

対策スケジュールの立て方|試験日から逆算する

白百合女子大学の編入は試験日が11月上旬(2027年度は11月7日)に設定されているため、そこから逆算して準備を進めるのが基本です。志望学部・学科によって準備すべき内容が異なるため、タイプ別にスケジュールの考え方を整理します。準備期間に余裕を持たせるほど、課題図書の読み込みや専門科目の学習を深められます。

文学部を志望する場合は、専門科目の学力試験対策に最も時間がかかるため、遅くとも試験の半年前、できれば1年前から学習を始めるのが理想です。まず学科の基礎分野を体系的に復習し、記述・読解の練習を重ねながら、試験の2〜3か月前には志望理由書の作成と面接準備に取りかかる、という流れが無理のないスケジュールです。語学系学科(フランス語フランス文学・英語英文)は、語学力の向上に時間がかかるため、早期からの継続学習が効果的です。

人間総合学部を志望する場合は、課題図書が発表され次第すぐに入手し、繰り返し読み込むことが最優先です。課題図書は面接でも具体的に問われるため、一度読んで終わりではなく、二度三度と読み返して自分の意見を固める時間が必要です。事前課題(指定字数の文章)は、読み込みを踏まえて早めに下書きし、推敲を重ねて完成度を高めましょう。並行して、志望理由書の作成と面接練習を進めます。たとえば、9月頃に課題図書を読み始め、10月に事前課題と志望理由書を仕上げ、試験直前に面接練習を集中的に行う、というスケジュールが一例です。一人での準備に不安があれば、編入試験に詳しい講師と一緒に、課題図書の読み方や事前課題の書き方、面接の受け答えを早めに固めておくと安心です。

  • すべきこと:文学部は半年〜1年前から専門科目、人間総合は課題図書発表後すぐ読み込みを開始する
  • してはいけないこと:試験直前に課題図書を読み始め、面接で問われる深い読み込みが間に合わないこと

よくある質問

Q1. 白百合女子大学の編入は男子でも受けられますか?
A1. いいえ。白百合女子大学は女子大学であり、編入学試験の出願資格は「女子」に限られています。男子学生は出願できません。共学の大学に在籍している女子学生が、白百合女子大学へ編入することは出願資格を満たせば可能です。

Q2. 筆記試験があるのはどの学部ですか?
A2. 当日の学力試験(専門科目の筆記)を課すのは文学部の3学科(国語国文学科=国語学・国文学、フランス語フランス文学科=フランス語、英語英文学科=英語)です。人間総合学部の3学科(児童文化・発達心理・初等教育)は当日の筆記試験がなく、課題図書を読んで書く事前課題と面接で選考します。なお、文学部の筆記試験では辞書・電子辞書の使用はできません。

Q3. 課題図書は毎年同じですか?
A3. いいえ。課題図書は年度ごとに指定され、変わる可能性があります。2027年度は、児童文化学科が上橋菜穂子『物語ること、生きること』、発達心理学科が大芦治『心理学をつくった実験30』、初等教育学科が森口佑介『10代の脳とうまくつきあう 非認知能力の大事な役割』です。必ず出願する年度の最新の募集要項で、指定図書と課題内容を確認してください。

Q4. なぜ発達心理学科だけ2年次編入なのですか?
A4. 発達心理学科は、公認心理師のカリキュラムなど段階的に積み上げる必要のある専門科目を含むため、2年次編入となっています。文学部3学科・児童文化学科・初等教育学科はいずれも3年次編入です。2年次編入は卒業までの年数が長くなる傾向があるため、志望前に単位認定と修業年限の見通しを確認しておきましょう。

Q5. 初等教育学科は誰でも出願できますか?
A5. いいえ。初等教育学科は、一般の出願資格に加えて、小学校教諭二種免許状を取得している者(見込みを含む)、または幼稚園教諭二種免許状と保育士資格をともに取得している者(見込みを含む)に限られます。教員免許・保育士資格の裏付けがない場合は初等教育学科には出願できません。

Q6. 複数の学科を併願できますか?
A6. できません。募集要項に「同一入試区分内での志望学科の併願はできません」と明記されており、編入学試験のなかで複数学科を同時に受験することはできません。文学部と人間総合学部をまたいだ併願も同区分内ではできないため、志望学科を1つに絞って出願する必要があります。

Q7. 検定料はいくらですか?返還はされますか?
A7. 入学検定料は35,000円(1入試区分・1学科)です。支払い方法はクレジットカード・コンビニ・Pay-easyから選べます。納入された検定料はいかなる理由があっても返還されず、納入後の入試区分・志望学科の変更もできません。志望学科を確定してから納入手続きを行いましょう。

Q8. 課題や志望理由書に生成AIを使ってもよいですか?
A8. 推奨されません。白百合女子大学は、生成AIの使用が個人情報・機密情報の漏洩や著作権侵害につながる可能性があること、受験生本人の成果物と認められず不正行為に該当するおそれがあることを注意喚起しています。事前課題や志望理由書は、必ず自分自身の考えと言葉で作成してください。面接で内容を深く問われるため、自分で書いていない文章では対応できません。

Q9. 面接ではどんなことが聞かれますか?
A9. 人間総合学部では、面接時の質疑応答が「事前課題50%・志望理由書50%」の割合で行われると明記されています。つまり課題図書についての文章と、志望理由書の内容が半々で問われます。加えて「なぜ白百合女子大学か」「なぜこの学科か」「編入して何を学びたいか」といった編入試験共通の質問も想定されます。課題図書と志望理由書を軸に、一貫したストーリーで答えられるよう準備しましょう。

Q10. いつから対策を始めればよいですか?
A10. 試験日(11月上旬)から逆算して始めるのが基本です。文学部志望なら専門科目の学力試験に時間がかかるため、遅くとも半年前には学習を始めたいところです。人間総合学部志望なら、課題図書が発表され次第すぐに入手して読み込み、事前課題の作成と面接準備に取りかかりましょう。課題図書は複数回読む必要があるため、早めの着手が有利です。

Q11. 過去問は公開されていますか?
A11. 白百合女子大学は編入学試験の過去問を公開していません。そのため文学部の学力試験対策は、学科のアドミッション・ポリシーや教育内容から出題の方向性を推測し、専門分野の基礎を体系的に固める形で進めることになります。過去問が手に入らないぶん、学科が求める学力像から逆算して幅広く備えることが重要です。人間総合学部は課題図書が毎年募集要項で示されるため、そちらを早めに確認しましょう。

Q12. 3年次編入なら必ず2年で卒業できますか?
A12. 必ずしもそうとは限りません。募集要項には、修得単位や科目の内容によっては、当該学科3年次(発達心理学科は2年次)までの必修科目の履修を求められることがあり、編入学年次にかかわらず卒業に必要な修業年数が増えることがある、と明記されています。特に資格取得(公認心理師・教員免許など)を目指す場合は、履修計画によって卒業まで時間がかかることがあるため、入学前に単位認定の考え方を確認しておきましょう。

まとめ|学科ごとの選考の違いを正確につかもう

白百合女子大学の編入学試験は、志望する学部・学科によって選考の性格が大きく異なります。要点を3つに整理すると、次のとおりです。第一に、文学部3学科(国語国文・フランス語フランス文学・英語英文)は専門科目の学力試験が配点の中心の「筆記型」で、人間総合学部3学科(児童文化・発達心理・初等教育)は当日の筆記がなく課題図書と面接で選考する「課題図書・面接型」です。第二に、人間総合学部では課題図書の読み込みが事前課題と面接の両方に影響し、まさに合否を左右します。第三に、発達心理学科だけが2年次編入で、初等教育学科には教員免許・保育士資格の出願要件があるなど、学科ごとに前提条件が異なります。

まずは自分の志望学科がどちらのタイプかを把握し、文学部なら専門科目の学力試験を、人間総合学部なら課題図書の読み込み・事前課題・面接を軸に、試験日から逆算した準備計画を立てましょう。特に人間総合学部を志望するなら、2027年度に指定された課題図書(児童文化=上橋菜穂子『物語ること、生きること』、発達心理=大芦治『心理学をつくった実験30』、初等教育=森口佑介『10代の脳とうまくつきあう』)を早めに入手し、面接で具体的に問われる前提で深く読み込むことが不可欠です。数値・日程・課題図書は年度により変わるため、必ず最新の募集要項で確認してください。

改めて強調したいのは、白百合女子大学の編入では「学科ごとの選考の違いを正確につかむこと」が何よりも重要だという点です。女子限定という大前提、文学部と人間総合学部で対照的な選考方式、発達心理学科の2年次編入、初等教育学科の教員免許要件、そして人間総合学部の課題図書。これらを一つずつ確認し、自分の志望学科に合わせて準備を組み立てれば、若干名という限られた枠でも合格の可能性を着実に高められます。一人での対策に不安があれば、編入試験の経験が豊富な講師に相談し、課題図書の読み込みや志望理由書・面接の準備を一緒に進めることをおすすめします。本記事の内容を出発点に、必ず公式の募集要項で最新情報を確認し、早めに動き出しましょう。

監修者:スプリング・オンライン家庭教師 編集部
執筆者:スプリング・オンライン家庭教師 編集部

※本記事は2027年度(令和9年度)の白百合女子大学 編入学試験の学生募集要項に基づいて作成しています。募集人員・出願資格・配点・課題図書・日程・検定料などの内容は年度により変更される場合があります。特に課題図書は年度ごとに指定が変わるため、出願にあたっては必ず白百合女子大学が公表する最新の編入学試験募集要項をご確認ください。

この記事の監修・執筆者

春山 雅人スプリング・オンライン 大学編入指導講師

短期大学から筑波大学へ編入。その後、法学政治学研究科へ進学。自身の編入経験に基づく指導で、多数の大学編入試験合格者を輩出している。運営会社: 株式会社スプリングナレッジ(スプリング・オンライン家庭教師運営元)。運営者情報はこちら

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次