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埼玉大学編入の対策|教養学部・経済学部で異なる選考方式の見極め方

埼玉大学編入の対策|教養学部・経済学部で異なる選考方式の見極め方

埼玉大学の第3年次編入学試験は、「教養学部と経済学部で選考方式がまったく異なる」ことを正しく理解できるかどうかが、対策の成否を分けます。教養学部は1次の学力検査(筆記)と2次の面接による2段階選抜で、専修課程ごとに筆記の内容が変わります。一方の経済学部(昼間コース)は、独自の筆記試験を課さず、外部英語試験のスコアと面接の合計200点で合否を決めるという、まったく別の設計です。この記事では、埼玉大学が公式に公開している募集要項の一次情報をもとに、両学部の募集人員・選考方法・試験科目・英語スコア換算・日程・単位認定までを整理し、志望学部に合わせた対策の立て方を解説します。まず自分が受ける学部の「勝負どころ」を見極めることから始めましょう。

目次

埼玉大学の編入制度とは|まず全体像を押さえる

埼玉大学は、さいたま市桜区に全学部が集まる1キャンパスの国立総合大学で、教養・教育・経済・理・工の5学部を擁します。このうち第3年次編入学試験を実施している代表的な学部が、教養学部と経済学部(昼間コース)です。理学部・工学部でも編入を実施していますが、それらは教養学部・経済学部とは出願資格・選考科目が異なる別建ての試験です。この記事では、選考方式の対比がわかりやすい教養学部と経済学部を中心に解説します。

埼玉大学の編入で最初に押さえておきたい要点は、大きく3つあります。第一に、同じ大学でありながら教養学部と経済学部で選考方式がまったく異なること。第二に、教養学部は専修課程・専攻という細かい区分ごとに筆記試験の内容が変わること。第三に、経済学部は独自の筆記試験がなく、TOEIC・TOEFLなど外部英語試験のスコアが合否を大きく左右すること、です。これらを混同したまま準備を進めると、対策の方向を根本的に誤ることになります。

この記事では、まず両学部の選考方式の違いを示したうえで、教養学部の2段階選抜と専修課程別の筆記内容、続いて経済学部の英語スコア+面接の200点勝負を、それぞれ詳しく確認していきます。数値(募集人員・日程・検定料)は年度によって変わります。本記事では、経済学部は令和9年度(2027年度入学)の募集要項、教養学部は近年の募集要項に基づく内容を目安として示しますので、出願前には必ず志望学部の最新の学生募集要項でご確認ください。

教養学部と経済学部、選考方式がまったく異なる

埼玉大学の編入対策で最初に、そして最も強く意識してほしいのが、教養学部と経済学部で選考方式がまったく異なるという点です。同じ「埼玉大学の編入」でも、この2学部は勝負の土俵がまるで違います。この違いを理解せずに、たとえば「編入だから小論文と面接だろう」と一括りに考えて準備を始めると、経済学部志望なのに独自筆記の対策に時間を費やしてしまう、といった致命的なミスマッチが起こります。

両学部の選考方式の違いを整理すると、次のようになります。

比較項目教養学部経済学部(昼間コース)
選考の構造1次:学力検査(筆記)→2次:面接の2段階外部英語スコア+面接の総合点
独自の筆記試験あり(専修課程別に内容が異なる)なし
英語の扱い専修課程により英文読解等を筆記で出題TOEIC/TOEFL等のスコアを100点に換算
合否の中心専修課程別の筆記+面接英語100点+面接100点=200点
区分一般入試・社会人入試・私費外国人留学生入試4メジャーから選択

つまり、教養学部は「専修課程別の筆記でどれだけ書けるか」が勝負であり、経済学部は「英語スコアをどこまで積み上げ、面接で評価されるか」が勝負です。志望学部が決まったら、この選考方式の違いを前提に、自分が注力すべきことを最初に定めることが、無駄のない対策の出発点になります。

  • すべきこと:志望学部の選考方式を最初に確認し、教養なら筆記+面接、経済なら英語スコア+面接に焦点を絞る
  • してはいけないこと:「編入=小論文と面接」と一括りに考え、学部ごとの選考方式の違いを見落とすこと

教養学部の募集人員と5専修課程・専攻

教養学部の編入は、教養学科という一つの学科のなかに置かれた5つの専修課程を単位として行われます。募集人員は、一般入試・社会人入試を合わせて30名、私費外国人留学生入試は若干名です(近年の募集要項による)。この30名の枠を、5つの専修課程が分け合う形になり、各専修課程・専攻の受入れ人員はそれぞれ若干名とされています。志望する専修課程を出願時に選ぶ必要があるため、まず自分がどの専修課程を目指すのかを固めることが出発点です。

教養学部の5専修課程と、その下に置かれた専攻は次のとおりです。人文学・社会科学の幅広い分野をカバーしているのが特徴です。

  • グローバル・ガバナンス専修課程(国際関係論専攻/国際開発論専攻)
  • 現代社会専修課程(社会コミュニケーション専攻/地理学文化人類学専攻)
  • 哲学歴史専修課程(哲学専攻/芸術論専攻/歴史学専攻)
  • ヨーロッパ・アメリカ文化専修課程(ヨーロッパ文化専攻/アメリカ研究専攻)
  • 日本・アジア文化専修課程(日本文化専攻/東アジア文化専攻)

たとえば国際関係に関心があるならグローバル・ガバナンス専修課程、歴史や哲学を学びたいなら哲学歴史専修課程、日本やアジアの文化を専門にしたいなら日本・アジア文化専修課程、というように、自分の学びたい分野に対応する専修課程を選びます。専修課程によって筆記試験の内容が変わるため、この選択がそのまま対策の方向を決めます。「教養学部に入りたい」ではなく「どの専修課程で何を学ぶのか」まで具体化しておくことが重要です。

  • すべきこと:5専修課程・専攻の中から学びたい分野に対応する課程を選び、その筆記内容を対策の軸に据える
  • してはいけないこと:専修課程を決めないまま「教養学部の対策」を漠然と進めること

教養学部の選考|1次学力検査+2次面接の2段階

教養学部の一般入試は、1次選考の学力検査(筆記試験)と、2次選考の面接による2段階選抜です。まず1次の学力検査を受け、その合格者のみが2次の面接に進みます。2次選考では、面接に加えて1次選考の結果と提出書類審査を総合的に評価して合否が決まります。つまり、まず筆記で一定水準に達しなければ面接に進めないという構造であり、筆記対策が合格の前提になります。

近年の日程を例にとると、出願は10月上旬の1週間程度、1次の学力検査は11月の土曜日、2次の面接は翌日の日曜日に行われ、最終的な合格発表は12月上旬という流れです。学力検査は午前中の90分程度で実施され、面接は日本語で行われますが、専修課程によっては一部を外国語で行うことがあります。日程は年度によって変動するため、出願を検討する際は必ず最新の学生募集要項で正確な日程を確認してください。

たとえば、11月中旬の土日に集中して試験が行われるため、遠方から受験する場合は前日移動・宿泊の手配も含めて計画を立てておく必要があります。1次の学力検査に合格しなければ2次に進めないため、対策の重心はまず筆記に置き、面接は1次通過を見込んで並行準備しておくのが現実的です。2段階選抜という構造を理解し、「筆記で土俵に上がり、面接で決める」という順序で準備を進めましょう。

  • すべきこと:まず1次の学力検査(筆記)を突破する対策を最優先し、面接は並行して準備しておく
  • してはいけないこと:面接対策ばかりに注力し、1次の筆記で足切りされて面接に進めない事態を招くこと

専修課程別の筆記試験内容|ここで差がつく

教養学部の学力検査(1次選考)は、専修課程ごとに出題内容がまったく異なります。ここが教養学部対策の核心であり、自分の志望する専修課程の出題形式に合わせて準備できるかどうかが合否を分けます。募集要項に示された近年の専修課程別の筆記試験内容を整理すると、次のようになります。いずれの専修課程も辞書の持ち込みは不可とされています。

専修課程筆記試験の内容(近年の例)
グローバル・ガバナンス国際関係論・国際開発論分野の英文読解と、関連テーマの論述
現代社会関連分野の英文解釈(英語試験)と、特定テーマの小論文
哲学歴史哲学・芸術論・歴史学の3分野から1分野を選択して解答
ヨーロッパ・アメリカ文化ヨーロッパ関連・アメリカ関連から選択(英語・独語の和訳や論述を含む)
日本・アジア文化日本語の小論文と、日本・アジア文化に関する個別事項の説明

この表からわかるのは、多くの専修課程で英語(外国語)の読解力が問われる一方、専修課程によっては専門分野の論述や小論文が中心になるという点です。たとえばグローバル・ガバナンス専修課程では学術的な英文を読んで論述する力が、日本・アジア文化専修課程では日本語での小論文力と個別知識が問われます。哲学歴史専修課程のように複数分野から1分野を選択する形式もあるため、自分が得意とする分野・言語で勝負できる専修課程を選ぶことも戦略になります。

過去問題は、埼玉大学教養学部の窓口で近年分を閲覧できるとされています(郵送・メールでの送付は行われません)。志望する専修課程の過去の出題傾向を早い段階で確認し、英文読解が中心なのか、日本語論述が中心なのかを見極めて対策の重心を定めることが、限られた時間で得点を伸ばす鍵になります。出題形式を知らずに漠然と勉強を進めるのは非効率です。

  • すべきこと:志望専修課程の過去問で出題形式(英文読解/論述/小論文)を確認し、対策の重心を定める
  • してはいけないこと:専修課程別の違いを無視し、すべての課程に共通する対策だけで済ませようとすること

教養学部の社会人入試・私費外国人留学生入試

教養学部の編入には、一般入試のほかに社会人入試と私費外国人留学生入試という区分があり、それぞれ選考方法が異なります。自分がどの区分で出願できるのか、どの区分で受けるのが有利かを見極めることも、教養学部対策の一部です。区分によって課される試験が変わるため、まず出願資格を確認しましょう。

社会人入試は、一般入試の出願資格を満たす者のうち、一定期間以上の就業経験があるなどの条件を満たす人が対象です。最大の特徴は、1次選考の学力検査が免除され、面接のみで選考される点です。ただし、出願時に志望する専修課程の専門分野に関連した学習歴について、一定字数のレポート(近年は2,000字程度)を提出する必要があり、このレポートが2次選考(面接)の資料となります。学力検査がない分、レポートと面接での評価が合否を大きく左右します。

私費外国人留学生入試は、日本国籍を有しないなどの条件を満たす人が対象で、一般入試と同様に1次の学力検査と2次の面接が課されます。加えて、日本語能力試験(N1・1級)や日本留学試験の成績など、日本語能力に関する要件が設けられています。たとえば、社会人経験を積んでから学び直したい人は社会人入試を検討する価値がありますが、専門分野に関連する学習歴レポートの準備が必須になります。自分の状況に合った区分を選び、その区分特有の準備(社会人入試ならレポート、留学生入試なら日本語要件)を早めに整えましょう。

  • すべきこと:自分が該当する区分を確認し、社会人入試なら学習歴レポート、留学生入試なら日本語要件を早めに準備する
  • してはいけないこと:区分ごとの選考方法の違いを知らず、一般入試の対策だけで社会人・留学生入試に臨むこと

経済学部(昼間コース)の選考|英語スコア+面接の200点勝負

経済学部(昼間コース)の第3年次編入は、教養学部とはまったく異なる設計です。独自の筆記試験を課さず、外国語(英語)100点と面接100点の合計200点の総合点で合否を決定します。成績証明書は選抜の基礎資料、出願時に提出する「志望の理由」(1,000字以内)は面接のための参考資料として扱われます。つまり、合否を直接左右するのは英語スコアと面接の2要素であり、この200点をどう積み上げるかが勝負になります。

令和9年度(2027年度入学)の募集要項によると、募集人員は経済学科で10名です。経済学科は「経済分析」「国際ビジネスと社会発展」「経営イノベーション」「法と公共政策」の4メジャーで構成されており、出願時に入学を希望するメジャーを選択します。選考は、外国語(英語)の外部試験スコア、面接、そして基礎資料としての成績証明書と参考資料としての「志望の理由」によって行われます。日程は、出願が10月上旬、面接試験が11月下旬の土曜日、合格通知の交付が12月上旬という流れです。

たとえば、経済学部を志望する場合、当日の試験は面接のみで、英語は事前に取得した外部試験のスコアで評価されます。つまり「試験当日に英語や専門科目を解く」のではなく、「事前に英語スコアを確保し、当日は面接で勝負する」という構造です。この設計を理解していれば、独自筆記の対策に時間を割く必要はなく、英語スコアの最大化と面接準備に集中できます。逆に、この構造を知らずに経済学の筆記対策に時間を費やすのは、大きな遠回りになります。

  • すべきこと:英語100点+面接100点の200点構造を理解し、英語スコアの最大化と面接準備に集中する
  • してはいけないこと:経済学部に独自筆記があると誤解し、不要な専門科目対策に時間を浪費すること

経済学部の英語換算表|TOEIC何点で何点になるか

経済学部の編入で英語スコアが合否を大きく左右する以上、「自分のスコアが100点満点中何点に換算されるか」を正確に把握しておくことが不可欠です。募集要項では、外部英語能力試験の成績を100点満点に換算する目安が示されています。TOEIC(L&R)については、換算後の成績が「TOEICスコア×100÷990を四捨五入したもの」と明記されており、たとえばTOEIC990点なら100点、785点なら79点、550点なら56点、というように換算されます。

令和9年度の募集要項に示された換算の目安を、代表的な値で整理すると次のとおりです(TOEFL iBT・IELTS・TOEIC L&Rの対応の目安)。実際の換算表は募集要項に掲載されているため、出願前に必ず最新の要項で確認してください。

TOEFL iBTIELTSTOEIC L&R換算後(100点満点)
1138.0990100点
957.094595点
836.086287点
725.578579点
574.566968点
424.055056点

この換算を見ると、たとえばTOEIC785点で79点、862点で87点となり、スコアを100点近づけるほど英語の得点が積み上がることがわかります。面接が100点である以上、英語で高得点を確保しておくほど合格に近づく構造です。提出できる外部英語試験のスコアは、出願時までのおおむね2年以内に受験して取得したものに限られるため、有効期限にも注意しながら、複数回受験してできるだけ高いスコアを確保しておくことが重要です。TOEIC L&Rの公式認定証・IPスコア、TOEFL iBT・ITP、IELTSなどが利用できます。

  • すべきこと:換算表で自分のスコアの得点を把握し、有効期限内に複数回受験して1点でも高いスコアを確保する
  • してはいけないこと:換算の仕組みや有効期限を知らず、古いスコアや低いスコアのまま出願してしまうこと

経済学部の面接と「志望の理由」1000字

経済学部の200点のうち、英語と並ぶもう一つの柱が面接(100点)です。面接は個人面接で、面接員は複数名、日本語で行われ、志望する分野(メジャー)に関する口頭試問を含みます。評価では、他大学等での学修で身につけた知識や思考力に加え、主体性・多様性・協働性の観点からも総合的に見られます。具体的には、社会科学に広く関心を持ち思考力があるか、選択するメジャーの基礎知識があるか、積極的に学習する意欲があるかが重視されます。

面接の準備で重要になるのが、出願時に提出する「志望の理由」(1,000字以内)です。これは志望する分野についての関心・問題意識と、大学入学後の抱負を記述するもので、面接のための参考資料として使われます。つまり、志望理由に書いた内容が面接で深掘りされることを前提に準備する必要があります。志望理由と面接での発言が食い違うと評価を下げかねないため、書類作成の段階から面接を見据えて一貫性のある内容にしておくことが大切です。

たとえば、「国際ビジネスと社会発展」メジャーを志望するなら、なぜその分野に関心を持ったのか、これまでの学修や経験とどうつながるのか、入学後に何を学び将来どうしたいのかを、1,000字の志望理由に具体的に書き込みます。そのうえで、面接では志望分野の基礎的な口頭試問に答えられるよう、選択するメジャーの基本的な知識を整理しておきます。英語スコアが同水準の受験者同士では、面接での思考力・意欲・基礎知識が合否を分けるため、面接準備を軽視せず、志望理由と一体で作り込むことが合格への鍵です。

  • すべきこと:1,000字の志望理由を面接の土台と位置づけ、志望メジャーの基礎知識と口頭試問の準備を整える
  • してはいけないこと:英語スコアだけに頼り、面接と志望理由の作り込みを後回しにすること

経済学部4メジャーの選び方

経済学部(昼間コース)の編入では、出願時に「経済分析」「国際ビジネスと社会発展」「経営イノベーション」「法と公共政策」の4メジャーから、入学を希望するメジャーを選択します。志望メジャーの選択は、志望理由や面接での口頭試問の内容にも直結するため、自分の関心・学修歴と照らし合わせて慎重に選ぶ必要があります。なお、出願後の志望メジャーの訂正には一切応じられないとされているため、出願前によく検討することが重要です。

4つのメジャーは、それぞれ扱う領域が異なります。経済分析は経済理論・データ分析を軸とする分野、国際ビジネスと社会発展は国際経済・開発などグローバルな課題を扱う分野、経営イノベーションは企業経営・組織・イノベーションを扱う分野、法と公共政策は法律・行政・公共政策を扱う分野です。自分がこれまで学んできたこと、そして入学後に深めたいことがどのメジャーに最も近いかを見極めて選びます。

たとえば、商学系の短大でマーケティングや経営を学んできた人は経営イノベーション、法学や行政に関心がある人は法と公共政策、国際関係や開発に関心がある人は国際ビジネスと社会発展、というように、学修歴と関心に親和性の高いメジャーを選ぶと、志望理由にも面接にも一貫性が生まれます。過去の実施状況を見るとメジャーごとに志願者数・合格者数に差があるため、志望メジャーの傾向も参考にしつつ、最終的には自分の関心と学修歴を軸に選択することが、説得力のある出願につながります。

  • すべきこと:4メジャーの領域と自分の学修歴・関心を照合し、一貫性を持って志望メジャーを選ぶ
  • してはいけないこと:メジャーを安易に選び、志望後の訂正が認められず面接で一貫性を欠くこと

出願資格・検定料・入学料・単位認定

教養学部・経済学部いずれの編入でも、出願にあたっては出願資格の確認が最初の関門になります。両学部とも、大学卒業(見込)者、短期大学・高等専門学校卒業(見込)者、大学に一定期間在学し所定の単位を修得(見込)した者、専修学校の専門課程修了者、外国の大学等を卒業した者など、複数の出願資格パターンが設けられています。自分がどのパターンに該当するかを募集要項で確認し、必要な証明書類を早めに揃えましょう。外国の学校の卒業などで出願する場合は、事前の出願資格審査が必要になることがあります。

費用面では、入学検定料は30,000円です(教養学部・経済学部とも)。合格後の入学手続きでは、入学料282,000円[予定額]、授業料は半期分267,900円(年額535,800円[予定額])が目安として示されています。これらは予定額であり、改定される場合があるため、正確な金額は応募年度の募集要項および合格後の案内で確認してください。国立大学として標準的な水準ですが、まとまった費用が必要になる点は早めに把握しておきましょう。

単位認定については、編入前に在学した大学等で修得した単位が、各学部の定める基準に従って卒業に必要な単位として認定されます。経済学部(昼間コース)では、最大62単位までを卒業に必要な単位として認定するとされ、1年間に履修できる単位数の上限は48単位です。そのため、認定される単位数によっては2年間での卒業が難しい場合もあります。教養学部でも、短期大学卒業者は「学力に関する証明書」に基づき既修得単位が認定されるなど、認定の扱いが定められています。認定単位数は入学後の履修計画に影響するため、あらかじめ見通しを持っておきましょう。

  • すべきこと:出願資格を確認して必要書類を早めに揃え、単位認定の上限(最大62単位・年48単位)を踏まえて卒業計画を見通す
  • してはいけないこと:費用や単位認定を確認せず、入学後に履修過密や想定外の負担で困ること

過去の実施状況から見る難易度

編入対策では、募集人員だけでなく、過去の志願者数・合格者数を見て難易度の実態を把握しておくことが役立ちます。埼玉大学は募集要項に過去の実施状況を掲載しており、これを見ると学部・専修課程・メジャーごとの競争の実態がわかります。数字はあくまで過去の傾向であり、年度によって変動しますが、志望先の現実的な難易度を知る手がかりになります。

経済学部(昼間コース)の過去の実施状況を例にとると、募集人員10名に対し、令和6年度は志願者57名・合格者11名、令和7年度は志願者45名・合格者10名、令和8年度は志願者39名・合格者10名という実績が示されています。メジャー別に見ると、志願者・合格者数には偏りがあり、志願が集中するメジャーとそうでないメジャーがあることが読み取れます。教養学部でも、専修課程ごとに志願者・合格者数が示されており、たとえば近年は一般入試で志願者80〜100名前後に対し合格者26名前後という規模で推移しています。

たとえば、経済学部は募集10名に対して志願者が40〜60名程度で推移しており、決して倍率が低いわけではありませんが、英語スコアと面接という明確な勝負どころがあるため、対策の方向を絞りやすい試験だと言えます。教養学部は専修課程ごとに志願者数が異なるため、志望する専修課程の実績を確認しておくと、現実的な難易度感がつかめます。過去の実施状況は募集要項に掲載されているので、志望先の数字を必ず確認し、根拠のある見通しを持って対策に臨みましょう。

  • すべきこと:募集要項の過去の実施状況で志望先の志願者・合格者数を確認し、現実的な難易度を把握する
  • してはいけないこと:募集人員だけを見て難易度を判断し、専修課程・メジャー別の競争の実態を見落とすこと

学部別の対策スケジュールと併願の考え方

埼玉大学の教養学部と経済学部は、いずれも秋(10月出願・11月試験)という近い日程で実施されますが、選考方式が違うため、対策スケジュールの組み方も異なります。志望学部に応じて、いつ何を仕上げるかを逆算して計画を立てることが重要です。ここでは、両学部それぞれの準備の目安を示します。日程は年度により変動するため、最新の募集要項に合わせて調整してください。

経済学部を目指す場合、最優先すべきは英語スコアです。スコアは伸びるまでに時間がかかるうえ、出願時までのおおむね2年以内に取得したものが有効とされるため、遅くとも出願の半年〜1年前から複数回受験してスコアを積み上げます。夏までに提出用スコアを確保し、秋には「志望の理由」の作成と面接練習に集中する、という流れが現実的です。一方の教養学部は、志望専修課程の筆記対策が中心です。春〜夏に過去問で出題形式を把握し、英文読解や小論文の力を養い、秋の1次学力検査に備えます。面接は1次通過を見込んで並行準備します。

併願を考える場合、埼玉大学内で教養学部と経済学部を併願できるかは、試験日程の重なりや募集要項の規定によります。両学部の試験日が近接する年度では事実上併願が難しいこともあるため、日程を必ず確認してください。他大学との併願では、経済学部志望なら英語スコアを使い回せる同系統の大学、教養学部志望なら人文社会系の編入を組み合わせると、対策の相乗効果が得られます。第一志望・実力相応・安全校の役割分担を意識し、日程と科目の親和性の両面から無理のない併願計画を立てましょう。

  • すべきこと:経済は英語スコアを最優先で早期確保、教養は専修課程別の筆記を軸に、秋の試験から逆算して計画する
  • してはいけないこと:日程の重なりを確認せずに併願を組み、直前期に対策が分散して共倒れになること

なぜ埼玉大学に編入するのか|首都圏の国立大で学ぶ意義

編入対策を始める前に、「なぜ埼玉大学なのか」を自分の言葉で整理しておくことは、志望理由書や面接の説得力を高めるうえで欠かせません。埼玉大学は、さいたま市に全学部が集まる首都圏の国立総合大学で、教養(人文社会)・経済・理・工・教育という幅広い学問分野を1キャンパスで学べるのが特徴です。国立大学であるため学費負担が抑えられる点、都心へのアクセスが良く学修・就職の環境が整っている点も、編入を選ぶ現実的なメリットです。

編入という進路には、一般的なメリットと注意点があります。メリットは、これまでの学修(短大・高専・大学での学び)を土台に、より専門的な環境で学びを深められること、単位認定によって在学年数を抑えられる可能性があること、そして進路の選択肢が広がることです。一方の注意点は、編入後は3年次から専門が本格化するため入学直後から学習密度が高いこと、単位認定の状況によっては履修が過密になり2年間での卒業が難しくなる場合があることです。こうした両面を理解したうえで志望することが、入学後のミスマッチを防ぎます。

たとえば、短大で経済や商学を学んだ人が「より専門的に経済学を究めたい」という明確な目的で経済学部に編入するなら、志望理由でも面接でも一貫した説得力を持たせられます。人文社会系の学びを深めたい人が教養学部の特定の専修課程を志望する場合も同様です。逆に「なんとなく国立だから」という動機のままでは、面接で深掘りされたときに答えに詰まりかねません。埼玉大学のどの学部・専修課程・メジャーで何を学び、その先どうしたいのかを言語化しておくことが、対策の出発点であると同時に、合格後の充実にもつながります。

  • すべきこと:国立大・首都圏・幅広い分野という埼玉大学の特色を、自分の学修歴と目的に結びつけて語れるようにする
  • してはいけないこと:「国立だから」だけで志望を決め、なぜその学部・専修課程なのかを言語化しないまま出願すること

面接で問われること|教養学部・経済学部それぞれの準備

埼玉大学の編入では、教養学部・経済学部いずれも面接が選考に組み込まれています。教養学部では1次の学力検査を通過した後の2次選考が面接であり、経済学部では200点のうち100点を面接が占めます。どちらの学部でも面接の比重は大きいため、筆記や英語スコアの対策と並行して、面接の準備を進めることが重要です。面接は「人物を見る場」であると同時に、「志望理由の内容を確かめる場」でもあります。

面接で問われやすいのは、志望動機、これまでの学修内容、入学後の学修計画、志望する専修課程・メジャーを選んだ理由、将来の進路といったテーマです。経済学部では、志望メジャーに関する基礎的な口頭試問(選択するメジャーの基本知識を問う質問)が含まれ、社会科学への関心や思考力、学習意欲が重視されます。教養学部では、日本語での面接が基本ですが、専修課程によっては一部を外国語で行うことがあり、専門分野への関心や論理的に説明する力が見られます。学部の性格によって問われる方向が変わるため、志望学部に合わせた準備が必要です。

たとえば、経済学部の面接に向けては、志望メジャーの分野について「なぜその分野に興味を持ったのか」「これまでの学びとどうつながるのか」を具体的に語れるよう準備し、基礎的な口頭試問にも答えられるよう関連知識を整理しておきます。教養学部なら、志望専修課程の学問分野への関心と学修歴のつながりを説明できるようにしておきます。いずれの場合も、提出した志望理由(教養学部の書類・経済学部の1,000字)と面接での発言が一致するように、書類作成の段階から面接を意識して準備を進めましょう。

  • すべきこと:提出する志望理由と一致する形で、志望動機・学修計画・志望分野の口頭試問に備える
  • してはいけないこと:筆記や英語スコアの対策に偏り、面接練習や志望理由との整合性チェックを怠ること

過去問の入手と活用|教養学部の筆記は傾向がすべて

教養学部の編入対策で効率を大きく左右するのが、過去問の入手と活用です。前述のとおり、教養学部の学力検査は専修課程ごとに出題形式が異なるため、志望する専修課程の過去問で傾向(英文読解中心か、日本語論述中心か、選択式か)をつかんでから対策を進めるかどうかで、限られた時間の使い方が変わります。やみくもに勉強するのではなく、過去問から逆算して重点を絞ることが、教養学部対策の王道です。

埼玉大学教養学部では、1次選考(学力検査)の過去問題の近年分を、教養学部係の窓口で閲覧できるとされています。ただし、郵送やメールでの送付は行われていないため、入手方法には注意が必要です。過去問が確認できたら、まず制限時間内に解いてみて、現在の実力と合格に必要な水準の差を把握します。そのうえで、頻出の出題形式に合わせて基礎から積み上げ、再び過去問で到達度を確認する、という往復を繰り返します。

たとえば、グローバル・ガバナンス専修課程を志望する場合、過去問から「学術的な英文を読んで論述する形式」が中心だと分かれば、専門的な英文の読解力と、テーマに沿って論述する力を重点的に鍛えられます。日本・アジア文化専修課程なら、日本語の小論文力と個別知識の整理に重心を置けます。過去問を「本番前の腕試し」としてだけ使うのではなく、「対策の設計図」として最初に活用することが、短期間で合格ラインに届くための鍵になります。経済学部志望の場合も、面接の口頭試問で問われる志望メジャーの基礎知識を、過去の傾向を参考に整理しておくとよいでしょう。

  • すべきこと:志望専修課程の過去問を最初に解いて出題形式を特定し、そこから逆算して重点対策を組む
  • してはいけないこと:過去問を直前の腕試しとしてだけ使い、専修課程ごとの傾向を無視して漫然と学習すること

出願書類と志望理由書の準備|早めの手配が肝心

埼玉大学の編入では、出願にあたって成績証明書・卒業(見込)証明書・志望理由(教養学部の書類、経済学部の「志望の理由」1,000字)・外部英語試験のスコア証明書(経済学部)などの書類を揃える必要があります。これらの書類は、取り寄せや作成に時間がかかるものが多いため、出願直前に慌てないよう、出願時期(10月上旬)から逆算して準備を進めることが重要です。特に成績証明書や英語スコア証明書は、発行に日数を要することがあります。

経済学部では、外部英語試験のスコア証明書として、TOEIC L&Rの公式認定証・IPスコアレポート、TOEFL iBT・ITPのスコアレポート、IELTSの成績証明書などが利用できますが、いずれも出願時までのおおむね2年以内に取得したものに限られます。デジタル証明書を提出する場合の手続きなど、提出方法にも細かい規定があるため、募集要項をよく読み、必要な形式で準備しておく必要があります。埼玉大学はインターネット出願を採用しているため、出願登録・検定料納付・書類郵送という一連の流れも、締切に余裕をもって進めましょう。

志望理由(書)は、単なる事務書類ではなく、面接での質問の土台となる重要な書類です。経済学部の「志望の理由」(1,000字以内)は面接の参考資料として使われ、教養学部でも提出書類が2次選考の総合評価に含まれます。たとえば、志望動機・これまでの学修・入学後の抱負を一貫性のある形で書いておくと、面接での受け答えとの整合性が取れます。志望理由と面接での発言が食い違うと評価を下げかねないため、書類作成の段階から面接を見据えて準備することが大切です。

  • すべきこと:成績証明書・英語スコア証明書は発行日数を見込んで早めに手配し、志望理由は面接を見据えて作る
  • してはいけないこと:出願直前に書類を揃えようとし、証明書の発行やスコアの有効期限が間に合わない事態を招くこと

入学後の学びと単位認定|編入生の3・4年次

編入は「合格」がゴールではなく、入学後に専門的な学びを充実させることが本来の目的です。埼玉大学に第3年次編入すると、3年次から専門的な学びが本格化し、卒業に向けて所属専修課程・メジャーの学修を深めていく流れになります。編入生は入学時点から専門に入っていくため、一般入学の学生が1・2年次で積み上げた基礎を、限られた時間で補いながら専門に追いつく必要があります。この点を踏まえると、編入前の準備は「試験に受かるため」だけでなく「入学後にスムーズに専門へ移行するため」の意味も持ちます。

入学後の履修計画に直結するのが、単位認定です。経済学部(昼間コース)では、編入前に修得した単位を最大62単位まで卒業に必要な単位として認定するとされ、1年間に履修できる単位数の上限は48単位です。認定される単位数によっては、2年間での卒業が難しくなる場合があるため、入学後の履修を無理なく組めるよう、あらかじめ見通しを持っておく必要があります。教養学部でも、2年以上在学し所属専修課程の所定の単位を修得すれば学士(教養)の学位が授与されるなど、卒業要件が定められています。

たとえば、経済学部に編入して教員免許や資格の取得も目指す場合、認定単位数と履修上限を踏まえると、2年間での卒業と資格取得の両立が難しいこともあります。教養学部でも、教育職員免許状(中学・高校)や学芸員資格の取得を希望する場合、入学前に修得した単位数によっては2年間で取得できないことがあると案内されています。編入は通過点であり、その先の2年間で何を学び、どのような資格・進路を目指すのかまで見据えて志望学部・専修課程・メジャーを選ぶことが、後悔のない選択につながります。

  • すべきこと:単位認定の上限(最大62単位・年48単位)を踏まえ、入学後の履修・資格取得の見通しまで立てて志望先を選ぶ
  • してはいけないこと:合格だけをゴールにし、入学後の履修過密や資格取得の可否を確認しないこと

独学と伴走サポートの使い分け|どこで差がつくか

編入対策は、基本的には自分で計画を立てて進める独学が中心になります。ただし、埼玉大学のように教養学部と経済学部で選考方式が異なり、教養学部内でも専修課程ごとに筆記が違い、経済学部では英語スコアの管理が必要という具合に、押さえるべき要素が多い大学では、独学だけでは情報整理や対策の優先順位づけに苦労する場面も出てきます。独学で進める部分と、外部のサポートを活用する部分を使い分けることが、対策の質と効率を高めます。

独学で十分に進められるのは、TOEIC/TOEFLのスコアメイクや、基礎的な読解・知識の反復学習など、教材と計画があれば自力で積み上げられる領域です。一方、外部のサポートが効果を発揮しやすいのは、教養学部の論述・小論文の添削、志望理由の推敲、面接練習、そして「どの学部・専修課程・メジャーで受けるか」という戦略設計など、第三者の視点や専門知識があると精度が上がる領域です。特に編入は情報が少なく、独学では出題傾向や併願戦略の判断を誤りやすいため、要所で専門家の助言を得ることが遠回りを防ぎます。

たとえば、英語スコアは独学で進めつつ、教養学部の論述答案と志望理由だけは添削を受け、面接直前には模擬面接で受け答えを客観的にチェックしてもらう、といった使い分けが現実的です。すべてを一人で抱え込む必要はなく、逆にすべてを他人任せにする必要もありません。自分が独力で伸ばせる部分と、第三者の力を借りたほうが早い部分を見極め、限られた時間とエネルギーを最も効果の高いところに配分することが、編入合格への近道です。編入対策で不安がある場合は、専門家に相談しながら計画を立てるのも一つの方法です。

  • すべきこと:英語や基礎学習は独学で進め、論述添削・志望理由・面接・戦略設計は第三者の視点を活用する
  • してはいけないこと:情報の少ない編入対策をすべて独力で抱え込み、傾向や戦略の判断を誤ること

よくある失敗と合格のためのポイント

最後に、埼玉大学の編入で起こりがちな失敗と、それを避けるためのポイントを整理します。埼玉大学特有の「教養学部と経済学部で選考方式が異なる」構造に起因するミスが多いため、以下の対比を意識して準備を進めてください。

  • してはいけないこと:「編入=小論文と面接」と一括りに考え、学部ごとの選考方式の違いを見落とす/すべきこと:志望学部の選考方式を最初に確認し、注力点を定める
  • してはいけないこと:経済学部に独自筆記があると誤解し、不要な専門対策に時間を費やす/すべきこと:英語スコア+面接の200点構造に集中する
  • してはいけないこと:教養学部で専修課程別の筆記の違いを無視し、共通対策だけで済ませる/すべきこと:志望専修課程の過去問で出題形式を確認し、重心を定める
  • してはいけないこと:英語スコアの換算や有効期限を知らず、低いスコアのまま出願する/すべきこと:換算表で得点を把握し、有効期限内に高スコアを確保する

これらの失敗は、いずれも「埼玉大学の選考方式を学部単位で正しく理解していれば防げる」ものばかりです。逆に言えば、教養学部なら専修課程別の筆記+面接、経済学部なら英語スコア+面接という勝負どころを押さえ、そこに時間とエネルギーを集中すれば、限られた枠でも現実的に合格を狙えます。選考方式を早く正確に理解し、自分の学修歴・得意分野に合った学部・専修課程・メジャーを選ぶことが、埼玉大学編入を成功させる最大のポイントです。

出願資格の確認|自分が該当するかを最初に見る

対策を始める前に必ず確認しておきたいのが、自分が志望学部・区分の出願資格に該当するかどうかです。埼玉大学の教養学部・経済学部の編入では、大学卒業(見込)者、短期大学・高等専門学校卒業(見込)者、大学に2年以上在学し62単位以上を修得(見込)した者、専修学校の専門課程(修業年限2年以上・総授業時数1,700時間以上または62単位以上)を修了(見込)した者、高等学校の専攻科修了者、外国の大学等を卒業した者など、複数の出願資格パターンが定められています。まず「自分がどのパターンで出願できるのか」を募集要項で確かめることが出発点になります。

特に注意が必要なのは、大学を中退して編入を目指すケースです。教養学部では、大学に2年以上在学し62単位以上を修得して中途退学した者などが出願資格に含まれますが、修得単位数や在学期間の条件を満たしているかを、成績証明書などで具体的に確認する必要があります。また、卒業見込みで出願する場合は、入学時までに所定の要件(卒業・単位修得など)を満たさないと入学が許可されないため、見込みの条件を確実に満たせる見通しがあるかも確認しておきましょう。外国の学校の卒業などで出願する場合は、出願前に個別の出願資格審査が必要になることがあり、審査の申請期間が出願期間より前に設定されている点にも注意が必要です。

たとえば、外国の大学を卒業(見込)して出願する場合、募集要項に定められた期間内に、出願資格審査のための書類を郵送で提出しなければならないことがあります。この審査を受けないと、いかなる理由があっても該当資格で出願できないため、スケジュールの把握が欠かせません。「なんとなく受けられそう」ではなく、募集要項の出願資格の条文に自分を一つずつ照らし合わせて、確実に該当することを確かめてから対策を本格化させることが、無駄のない準備につながります。

  • すべきこと:募集要項の出願資格を一つずつ自分に照らし、該当パターン・必要書類・資格審査の期限を最初に確定させる
  • してはいけないこと:出願資格や資格審査の期限の確認を後回しにし、出願直前に資格不足や審査未了が判明すること

よくある質問

Q1. 教養学部と経済学部を併願することはできますか?
A1. 併願の可否は、両学部の試験日程の重なりや募集要項の規定によります。試験日が近接する年度では事実上併願が難しいこともあるため、併願を検討する場合は、それぞれの出願手続き・日程・検定料を最新の募集要項で確認してください。他大学との併願については、選考科目の親和性(経済なら英語スコア、教養なら人文社会系の筆記)を踏まえて組むと対策が効率化します。

Q2. 経済学部の英語スコアに足切りラインはありますか?
A2. 募集要項では、英語スコアを100点満点に換算する目安(TOEICスコア×100÷990など)が示されていますが、公式な足切りの基準点は明示されていません。合否は英語100点+面接100点の総合点順で決まるため、英語で少しでも高いスコアを確保するほど有利になります。提出できるスコアは出願時までおおむね2年以内のものに限られるので、有効期限にも注意してください。

Q3. 教養学部の筆記試験はどの専修課程も同じ内容ですか?
A3. いいえ、専修課程により出題内容が異なります。グローバル・ガバナンスは学術的な英文読解と論述、現代社会は英語と小論文、哲学歴史は3分野から1分野を選択、日本・アジア文化は日本語の小論文と個別事項の説明、というように課程ごとに形式が変わります。志望する専修課程の過去問で出題傾向を早めに確認し、対策の重心を定めることが重要です。

Q4. 経済学部では当日に筆記試験がありますか?
A4. 経済学部(昼間コース)の第3年次編入では、独自の筆記試験は課されません。当日の試験は面接のみで、英語は事前に取得した外部英語試験(TOEIC/TOEFL/IELTSなど)のスコアで評価されます。合否は英語100点+面接100点の総合点で決まり、成績証明書は基礎資料、「志望の理由」(1,000字以内)は面接の参考資料として扱われます。

Q5. 社会人でも教養学部の編入を受けられますか?
A5. 教養学部には社会人入試の区分があり、一般入試の出願資格を満たし、一定期間以上の就業経験があるなどの条件を満たす人が対象です。社会人入試では1次の学力検査が免除され、面接のみで選考されますが、志望する専修課程の専門分野に関連した学習歴のレポート(近年は2,000字程度)の提出が必要です。詳しい条件は募集要項で確認してください。

Q6. 検定料や入学料はいくらですか?
A6. 入学検定料は30,000円です(教養学部・経済学部とも)。合格後の入学料は282,000円[予定額]、授業料は年額535,800円[予定額](半期分267,900円)が目安です。これらは予定額で改定される場合があるため、正確な金額は応募年度の募集要項および合格後の案内でご確認ください。

Q7. 工学部や理学部の編入もこの記事の内容が当てはまりますか?
A7. 当てはまりません。埼玉大学の理学部・工学部の編入は、教養学部・経済学部とは出願資格や選考科目が異なる別建ての試験です。理学部・工学部を志望する場合は、この記事の内容をそのまま当てはめず、各学部独自の募集要項を個別に確認してください。

Q8. 対策はいつから始めればよいですか?
A8. いずれの学部も秋(10月出願・11月試験)の日程から逆算して決めます。経済学部志望なら、英語スコアは伸びるまでに時間がかかり、出願時までおおむね2年以内のスコアが有効とされるため、遅くとも出願の半年〜1年前から複数回受験して積み上げるのが目安です。教養学部志望なら、春〜夏に志望専修課程の過去問で出題形式を把握し、英文読解や論述の力を養い始めると、秋の1次学力検査に間に合います。いずれも面接は並行して準備しましょう。

Q9. 記事の日程や数値は最新のものですか?
A9. 本記事は、経済学部については令和9年度(2027年度入学)の募集要項、教養学部については近年の募集要項に基づく内容を目安として示しています。募集人員・日程・検定料・換算表などは年度によって変わることがあるため、出願前には必ず志望学部の最新の学生募集要項で正確な情報をご確認ください。数値に不確かな点がある場合は、志望学部の入試窓口で直接確かめることをおすすめします。

まとめ

埼玉大学の編入は、教養学部と経済学部で選考方式がまったく異なることが最大の特徴です。教養学部は1次の学力検査(専修課程別の筆記)と2次の面接による2段階選抜で、志望する専修課程の出題形式に合わせた筆記対策が合格の前提になります。一方の経済学部(昼間コース)は独自筆記を課さず、外部英語試験のスコア100点と面接100点の合計200点で合否が決まるため、英語スコアの最大化と面接・志望理由の作り込みが勝負どころです。だからこそ、「埼玉大学の編入」ではなく「志望学部の選考方式」を最初に理解し、教養なら専修課程別の筆記+面接、経済なら英語スコア+面接に時間を集中することが合格への近道になります。理学部・工学部は別建ての試験であることも忘れずに、志望学部に応じた募集要項を必ず確認しながら、秋の試験から逆算して計画的に準備を進めましょう。

監修者:スプリング・オンライン家庭教師 編集部
執筆者:スプリング・オンライン家庭教師 編集部

この記事の監修・執筆者

春山 雅人スプリング・オンライン 大学編入指導講師

短期大学から筑波大学へ編入。その後、法学政治学研究科へ進学。自身の編入経験に基づく指導で、多数の大学編入試験合格者を輩出している。運営会社: 株式会社スプリングナレッジ(スプリング・オンライン家庭教師運営元)。運営者情報はこちら

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