専修大学は、文学部・人間科学部を中心に編入学試験を実施している私立大学です。過去には経済学部などでも編入学試験・学士入学試験の実施実績がありますが、募集の有無や対象学科は年度によって変動する可能性があります。また、志願者数が非常に少ない学科もあり、「情報が少なくて実態がつかめない」と悩む受験生も少なくありません。本記事では、専修大学の編入学試験について、対象学部・学科、出願資格、試験科目、出願の実態、そして合格に向けた対策のポイントまでを、公式情報をもとにできるだけ具体的に整理して解説します。
はじめに:専修大学の編入学試験の全体像
専修大学は、神田キャンパス(東京都千代田区)と生田キャンパス(神奈川県川崎市)を擁する総合私立大学で、経済学部・法学部・経営学部・商学部・文学部・人間科学部・国際コミュニケーション学部・ネットワーク情報学部などを設置しています。このうち編入学試験(短期大学・高等専門学校・大学在学者などが2年次または3年次から入学する制度)を継続的に実施している中心的な学部が、文学部と人間科学部です。
編入学試験は、一般選抜(いわゆる一般入試)とは別枠で行われる特別入学試験の一つです。募集人員は各学科「若干名」とされることが多く、募集要項の公開時期や試験日程も一般選抜とは異なります。そのため、一般選抜の情報だけを見ていると編入学試験の存在に気づきにくく、「専修大学に編入できるのか分からなかった」というケースも起こりがちです。
まず押さえておきたいのは、専修大学の編入学試験は「毎年・全学部で必ず募集がある」わけではないという点です。年度によって実施する学部・学科が変わったり、志願者がいない学科が生じたりすることがあります。したがって、志望する場合は必ずその年度に公開される最新の入学試験要項で、実施学部・学科と募集人員を確認することが出発点になります。本記事の数値・制度も、あくまで参考情報として捉え、最終的には公式の募集要項でご確認ください。
対象学部・学科(文学部・人間科学部が中心)
専修大学の入試情報によれば、編入学試験を中心的に実施しているのは文学部と人間科学部です。それぞれに複数の学科があり、学科ごとに試験内容が異なります。おおまかな構成は次のとおりです(学科名・構成は改組により変わる可能性があるため、最新の学部案内で確認してください)。
- 文学部:日本語学科・日本文学文化学科、英語英米文学科、哲学科、歴史学科、環境地理学科、ジャーナリズム学科など、人文系・言語系・地理歴史系が幅広くそろう学部です。
- 人間科学部:心理学科と社会学科を擁し、人間の心理・行動・社会構造を科学的に学ぶ学部です。
編入学を検討するうえで大切なのは、「専修大学に編入する」ではなく「専修大学の◯◯学部◯◯学科に編入する」という単位で考えることです。たとえば、心理学を体系的に学び直したい社会人が人間科学部心理学科を目指す場合と、日本文学の研究を深めたい短大生が文学部日本文学文化学科を目指す場合とでは、求められる専門知識も志望理由の組み立て方もまったく異なります。まずは自分の学びたいテーマがどの学科に対応するのかを確認し、その学科が当該年度に編入学試験を実施しているかを調べるのが第一歩です。
なお、編入学後は「2年次編入」か「3年次編入」かによって、卒業までに必要な在学年数や単位の扱いが変わります。既修得単位がどこまで認定されるかは学部・学科の判断によるため、単位認定の見込みについても出願前に大学へ確認しておくと安心です。
経済・法・商学部の実施実績と年度変動の実態
専修大学の編入学試験は文学部・人間科学部が中心ですが、過去の入試結果データを見ると、それ以外の学部でも編入学試験・学士入学試験が実施された年度があることが確認できます。とくに経済学部(現代経済学科・生活環境経済学科など)については、編入学試験や学士入学試験の結果が記録されている年度があります。
ここで注意したいのは、「過去に実施実績がある=毎年必ず募集がある」ではないということです。編入学試験は、その年度の学部の受け入れ方針や欠員状況によって、実施の有無・募集人員が変動します。ある年度は募集していた学科が、翌年度には募集を見送るということも十分に起こり得ます。
したがって、経済学部・法学部・商学部といった学部への編入を考えている場合は、二次情報(まとめサイトや過去の口コミ)だけを信じて準備を進めるのは危険です。次のような手順で、必ず一次情報にあたることをおすすめします。
- やるべきこと:志望年度の「入学試験要項/出願書類ダウンロード」ページを確認し、編入学試験の実施学部・学科・募集人員を自分の目で確かめる。不明点は入試センターへ直接問い合わせる。
- 避けたいこと:数年前のブログやまとめ記事の情報だけを根拠に「経済学部に編入できる」と思い込み、要項未確認のまま対策を始めてしまう。
たとえば、「昨年は経済学部で編入募集があったから今年もあるはず」と考えて準備を進めたものの、当該年度は募集がなかった、というのは避けたい失敗です。募集要項の公開時期(多くは春〜夏にかけて)を待ち、確定情報をもとに動くようにしましょう。
志願者数が少ない実態と、それが持つ意味
専修大学が公開している編入学試験の結果データを見ると、学科によっては「志願者1名・受験者1名・合格者0名」「志願者0名」といった、非常に少ない人数にとどまっているケースが見られます。これは、専修大学の編入学試験の認知度がまだ広くないことや、募集人員がそもそも若干名であることが背景にあると考えられます。
志願者数が少ないという事実は、受験生にとって二つの側面を持っています。ひとつは前向きな側面、もうひとつは注意すべき側面です。
- 前向きな側面:ライバルが少ないため、しっかり対策をして出願すれば、募集人員によっては合格のチャンスが十分にあると考えられます。人気大学の編入試験のように何十人もの志願者と競う状況とは異なり、実力を正当に評価してもらいやすい環境とも言えます。
- 注意すべき側面:志願者が少ない年度・学科ほど、翌年度以降に募集が停止・縮小される可能性もゼロではありません。また「合格者0名」の記録があるということは、志願者がいても合格基準に満たなければ容赦なく不合格になる、つまり定員を埋めるための試験ではないことを意味します。
つまり、「志願者が少ない=簡単に受かる」と短絡的に考えるのは禁物です。合格者0名の年度があるという事実は、専修大学が編入学試験で一定の学力・適性を厳しく見ていることの表れとも読めます。少人数だからこそ、専門知識と志望動機の両面でしっかり準備し、「この学生を受け入れたい」と思わせる出願書類・面接を用意することが合格の鍵になります。
石巻専修大学との混同に注意(別の大学です)
専修大学の編入を調べる際に、意外と多いのが「石巻専修大学(いしのまきせんしゅうだいがく)」との混同です。両者は名前が似ていますが、キャンパスの所在地も設置学部も異なる別の大学です。志望校選びの段階で取り違えると、対策の方向性を大きく誤ってしまうため、最初に整理しておきましょう。
- 専修大学:東京都千代田区(神田)・神奈川県川崎市(生田)にキャンパスを置く総合大学。経済・法・経営・商・文・人間科学・国際コミュニケーション・ネットワーク情報などの学部を設置。
- 石巻専修大学:宮城県石巻市にキャンパスを置く大学で、理工学部・経営学部・人間学部などを設置。学校法人専修大学が設置母体となっている関連校ですが、入学試験・募集要項は独立して運用されています。
たとえば、心理学系の編入を「専修大学」で調べていたつもりが、検索結果で石巻専修大学の情報を見てしまい、学部名や試験科目を勘違いする、というのはよくある事故です。編入学試験の情報を調べるときは、必ず「どちらの大学の公式サイトを見ているか」をURL(senshu-u.ac.jp か isenshu-u.ac.jp か)で確認する習慣をつけましょう。本記事で扱うのは、東京・神奈川にキャンパスを置く「専修大学」の編入学試験です。
出願資格の全体像(短大卒・高専卒・大学在学・専門学校卒)
専修大学の編入学試験の出願資格は、募集要項で細かく規定されています。学部・学科・年度によって細部は異なりますが、一般的には次のような区分の人が出願対象となります(最新の要項で必ず確認してください)。
- 短期大学を卒業した人、および当該年度に卒業見込みの人
- 高等専門学校を卒業した人、および卒業見込みの人
- 大学に2年以上在学し、所定の単位(例:62単位以上)を修得した人、または修得見込みの人
- 専修学校の専門課程(修業年限2年以上など、文部科学省が定める基準を満たすもの)を修了した人
- 外国において学校教育における14年の課程を修了した人 ※ただし文学部・人間科学部ではこの資格を出願対象としない扱いがあるため要注意
- 短期大学卒業者と同等以上の学力があると専修大学が個別に認めた人 など
ここで見落としやすいのが、資格区分によって対象学部が限定される場合があるという点です。とくに、外国における14年の課程修了を根拠に出願する場合、文学部・人間科学部では対象外とされることがあります。海外の教育歴を出願資格にしようと考えている人は、志望学部でその資格が認められるかを、出願前に必ず確認してください。
また、大学在学中の人が編入を目指す場合、「2年以上在学かつ◯◯単位以上」という条件を満たしているか、出願時点で単位が足りるかを早めに計算しておく必要があります。たとえば、現在の大学の単位取得が遅れていると、出願時点で規定単位に届かず出願できないという事態も起こり得ます。編入を考え始めた段階で、在籍大学の成績表を確認し、必要単位を逆算しておきましょう。
試験科目の傾向(英語+専門科目+面接)
専修大学の編入学試験・学士入学試験の試験科目は、学部・学科によって異なりますが、一般的な構成として「英語」と「専門科目」、そして「面接」の組み合わせが基本になります。過去の入試情報からは、次のような傾向が読み取れます。
- 英語:文学部・人間科学部の多くの学科で、全学科共通の科目として英語が課される傾向があります。専門書や英文資料を読む力が問われるため、長文読解を中心とした対策が重要です。
- 専門科目:学科ごとに、その分野の基礎知識を問う専門科目が課されます。たとえば心理学科なら心理学の基礎、社会学科なら社会学の基礎、日本文学系なら日本文学・国語に関する専門知識、といった形です。
- 面接:志望動機や学習計画、これまでの学びについて問う面接(口述試験)が実施されることが一般的です。編入後に何を学びたいのかを、自分の言葉で語れるかが評価されます。
具体例を挙げると、人間科学部心理学科を志望する場合、英語の長文読解に加えて、心理学の基礎的な用語・理論(記憶や学習、発達、社会心理など)を問う専門科目、そして「なぜ専修大学の心理学科で学びたいのか」を掘り下げる面接、という三本柱に備えるイメージです。学科ごとに出題範囲や配点は異なるため、必ず志望学科の要項と、公開されていれば過去問題を確認して、出題の傾向をつかんでください。
編入学試験と学士入学試験の違い
専修大学では「編入学試験」と並んで「学士入学試験」という制度もあります。両者は似ていますが、対象者と入学年次が異なります。混同しやすいポイントなので、整理しておきましょう。
- 編入学試験:短期大学・高等専門学校の卒業(見込)者や、大学に2年以上在学して所定単位を満たした人などが対象。多くは2年次または3年次に編入します。
- 学士入学試験:すでに大学を卒業して学士の学位を持つ人が対象。別の分野をあらためて学び直したい社会人などが利用することが多く、こちらも上位年次への入学となります。
試験科目は、いずれも英語+専門科目+面接という構成が基本で、学士入学試験でも学科ごとに専門知識が問われます。たとえば、経営学系の学部を卒業した人が、あらためて人間科学部で心理学を学びたいという場合は、学士入学試験が選択肢になります。自分の現在の立場(在学中か・卒業済みか)に応じて、どちらの制度で出願するのが適切かを、募集要項で確認してください。どちらの制度も募集人員は若干名で、狭き門である点は共通しています。
出願の流れと必要書類
専修大学の編入学試験を受けると決めたら、次のような流れで準備を進めます。年度によって細部は変わるため、実際のスケジュールは必ず最新の要項で確認してください。
- ステップ1:要項の入手。専修大学の「入学試験要項/出願書類ダウンロード」ページで、志望年度・志望学部の編入学試験要項(PDF)を入手し、実施の有無・募集人員・出願資格・試験科目・日程・検定料を精読します。
- ステップ2:出願資格の確認。自分がどの出願資格区分に該当するか、単位数や卒業(見込)要件を満たすかをチェックします。
- ステップ3:書類の準備。志願票、成績証明書、卒業(見込)証明書、志望理由書などを揃えます。在籍・出身校に証明書を依頼する時間を見込んでおきましょう。
- ステップ4:出願・受験。出願期間内に書類と検定料を提出し、試験日に受験します。
証明書の取り寄せは、想像以上に時間がかかることがあります。たとえば、卒業した短大が遠方にある場合、郵送での証明書発行に一週間以上かかることも珍しくありません。出願直前になって「証明書が間に合わない」と慌てないよう、出願期間が判明した時点で逆算し、早めに手配しておくことが大切です。検定料の金額は入試の種類・年度によって異なるため、必ず要項で確認してください。
対策はいつから始めるべきか(スケジュール)
編入学試験の対策は、「試験の何か月前から始めれば十分」と一概には言えませんが、余裕をもって半年〜1年前から準備を始めるのが理想です。とくに英語と専門科目は、短期間で仕上げるのが難しい科目です。目安として、次のようなスケジュール感で進めると無理がありません。
- 1年前〜半年前:志望学部・学科を固め、英語の基礎固め(単語・文法・長文読解)と、専門科目の基礎インプットを並行して始める。
- 半年前〜3か月前:専門科目の応用・過去問演習に入り、志望理由書の骨子を作り始める。
- 3か月前〜直前期:過去問(公開されていれば)や想定問題で実戦演習を重ね、面接の受け答えを準備する。書類を完成させ、証明書を手配する。
たとえば、現在大学2年生で3年次編入を目指す場合、2年生の前期のうちに志望校を絞り、夏休みから英語と専門の対策を本格化させると、翌年の試験に無理なく間に合わせやすくなります。在籍大学の勉強と両立しながら進めることになるため、早め早めの着手が結果的に負担を軽くします。
英語対策のポイント
編入学試験の英語は、一般入試のようなマーク式の知識問題だけでなく、専門分野に関連した長文を読み解く力が問われる傾向があります。文学部・人間科学部では、その分野の英文資料を読んで理解し、内容を日本語で説明できる力が求められることも少なくありません。
- やるべきこと:まずは語彙と文法の土台を固め、そのうえで長文読解の演習量を確保する。志望分野に関連する英単語(心理学・社会学・文学などの専門用語)も少しずつ押さえておく。
- 避けたいこと:単語帳だけを完璧にしようとして、実際の長文を読む練習を後回しにする。読解のスピードと精度は、実際に文章を読んだ量に比例します。
具体的には、1日1本でも英語の長文(できれば志望分野に関係するテーマ)を読み、分からなかった語句を書き出して覚える、という地道な積み重ねが効果的です。たとえば心理学科志望なら、平易な心理学の英文記事を教材にすると、英語と専門知識を同時に鍛えられて一石二鳥です。辞書を引きながらでも英文を読み切る経験を重ねることで、試験本番での「読み切れない」という不安を減らせます。
専門科目対策のポイント
専門科目は、学科ごとにその分野の基礎知識が問われます。編入を目指す時点で、志望学科の学問分野について、学部1〜2年生レベルの基礎を体系的に理解しておくことが求められます。独学で進める場合は、大学の教科書として定番とされる入門書を1冊決め、それを繰り返し読み込むのが王道です。
- 心理学科志望:心理学の主要領域(認知・発達・社会・臨床など)の基礎用語と代表的な理論を、入門テキストで一通り押さえる。
- 社会学科志望:社会学の基本概念(社会構造・階層・逸脱・家族・都市など)と主要な理論家の考え方を整理する。
- 文学・人文系志望:志望分野(日本文学・英米文学・哲学・歴史・地理など)の基礎知識と、代表的な作品・思想・出来事を体系立てて理解する。
具体例として、心理学科を目指すなら「用語を暗記するだけ」ではなく、「その理論がどんな実験・研究から生まれたのか」までセットで理解しておくと、記述問題や面接での深掘りに対応しやすくなります。専門科目は範囲が広く感じられますが、入門書1冊を完璧にするつもりで基礎を固めれば、応用問題にも対応できる土台が作れます。過去問が公開されている場合は、出題形式(記述式か・用語説明か)を早めに把握して、それに合わせた演習を行いましょう。
志望理由書・面接対策のポイント
編入学試験では、学力試験に加えて志望理由書と面接が重視されます。とくに募集人員が若干名の編入試験では、「なぜ他大学ではなく専修大学のこの学科なのか」「編入して何を学び、卒業後どう活かすのか」を、説得力をもって語れるかが合否を分けます。
- やるべきこと:これまでの学び・経験と、専修大学で学びたいことを一本の線でつなぐ。志望学科の教育内容・研究テーマを調べ、「この学科でなければならない理由」を具体的に書く。
- 避けたいこと:「貴学の校風に惹かれました」「学びたいことが学べそうだから」といった、どの大学にも当てはまる抽象的な志望動機で済ませる。
たとえば、短大で保育を学んだ人が人間科学部心理学科を志望するなら、「保育の現場で子どもの発達に関心を持ち、発達心理学を体系的に学び直したい。専修大学の心理学科の◯◯という学びに魅力を感じた」というように、過去の経験→気づいた課題→専修大学で学びたいこと、という流れで語れると説得力が増します。面接では、志望理由書に書いた内容を、口頭でも自分の言葉で一貫して語れるように準備しておきましょう。想定質問に対する回答を準備し、家族や先生などに模擬面接をしてもらうのも有効です。
よくある失敗と回避策
最後に、専修大学に限らず編入学試験で起こりがちな失敗と、その回避策をまとめます。事前に知っておくだけで避けられるものばかりです。
- 失敗1:要項未確認で対策を始める → 志望学科がその年度に募集していなかった、というのは最も避けたい事態です。まず要項で実施の有無を確認しましょう。
- 失敗2:出願資格の単位が足りない → 大学在学中の人は、出願時点で必要単位を満たしているか早めに計算する。
- 失敗3:証明書の手配が遅れる → 出身校・在籍校への証明書依頼は、出願期間が分かった時点で早めに動く。
- 失敗4:志望理由が抽象的 → 「この学科でなければならない理由」を具体的なエピソードで裏づける。
- 失敗5:情報源の取り違え → 石巻専修大学など別大学の情報と混同しない。必ず公式サイトのURLを確認する。
これらはいずれも、早めの情報収集と逆算スケジュールで防げるものです。編入学試験は情報戦の側面が強いため、「知らなかった」で不利になることのないよう、公式の一次情報を軸に準備を進めてください。
編入で入る前に知っておきたい各学部の特色
編入学試験の対策を進めるうえで、志望学部・学科がどんな学びを提供しているかを理解しておくことは、志望理由書や面接の質を大きく左右します。表面的な学部名だけでなく、その学部が何を大切にしているのかを押さえておきましょう。編入学試験の中心となる文学部・人間科学部について、学びの方向性を整理します。
文学部は、言葉・文化・歴史・地理・思想・メディアといった人文社会分野を幅広くカバーする学部です。日本文学文化学科では古典から現代文学まで、英語英米文学科では英語圏の文学と言語を、哲学科では思想の歴史と論理的思考を、歴史学科では史料に基づく歴史研究を、環境地理学科ではフィールドワークを重視した地理学を、ジャーナリズム学科ではメディアと社会の関係を学びます。「文学部」と一括りにせず、自分の関心がどの学科の学びと重なるのかを見極めることが大切です。
人間科学部は、人間の心と社会を科学的な方法で解き明かす学部です。心理学科では実験や調査を通じて人間の心の働きを、社会学科ではデータやフィールドワークを通じて社会の構造や現象を分析します。たとえば、「人がなぜそのように行動するのか」を個人の心理から探るのが心理学科、集団や社会の側から探るのが社会学科、というように、同じ人間を扱っても切り口が異なります。編入後にどちらのアプローチで学びたいかを明確にしておくと、志望動機に一貫性が生まれます。
- やるべきこと:志望学科のシラバスや教員の研究テーマを大学サイトで調べ、「自分が学びたいテーマを扱う先生がいるか」まで確認する。
- 避けたいこと:学部名のイメージだけで志望を決め、実際のカリキュラムを調べずに出願する。
編入後の単位認定と卒業までの見通し
編入学で見落とされがちなのが、「編入後に何年で卒業できるのか」という点です。短期大学・高専からの編入か、大学在学者の編入かによって、また編入する年次(2年次か3年次か)によって、卒業までに必要な在学年数と単位数が変わります。ここを事前に把握しておかないと、「思ったより卒業が遅れる」という誤算が生じます。
編入時には、それまでに修得した単位の一部が、専修大学の卒業要件単位として認定される場合があります。ただし、どの科目がどれだけ認定されるかは学部・学科の判断により、必ずしも希望どおりに全単位が認められるわけではありません。とくに専門科目は、専修大学のカリキュラムに合致するかどうかで扱いが変わります。
- 3年次編入:一般的に、卒業までに残り2年で必要単位を揃える必要があります。専門科目を短期間で集中的に履修することになるため、時間割が過密になりやすい点を想定しておきましょう。
- 2年次編入:残り3年で卒業を目指す形になり、比較的余裕をもって専門を深められます。
たとえば、短大で取得した一般教養科目が編入後に認定されれば、その分だけ専門科目に集中できます。一方、認定が限定的だと、教養科目を編入後に取り直す必要が出て、卒業まで想定以上に時間がかかることもあります。単位認定の見込みは、出願前や合格後のオリエンテーションで大学に確認し、卒業までの現実的な計画を立てておくことをおすすめします。
現役大学生・社会人が両立するための工夫
編入学試験を受ける人の多くは、現在の大学に通いながら、あるいは仕事をしながら対策を進めます。限られた時間の中で成果を出すには、学習の優先順位づけと習慣化が欠かせません。「まとまった時間が取れないから対策できない」とあきらめる前に、スキマ時間の使い方を工夫しましょう。
たとえば現役大学生であれば、在籍大学の授業の空きコマや通学時間を英単語・専門用語の暗記にあて、まとまった時間が取れる週末に長文読解や過去問演習を行う、という時間の分け方が有効です。社会人であれば、平日は通勤時間や就寝前の30分を暗記系にあて、休日にまとめて専門科目のインプットと記述練習を行う、といった配分が現実的です。
- やるべきこと:毎日必ず触れる科目(英語・専門用語)と、まとめて取り組む科目(長文・記述・過去問)を分けて計画する。
- 避けたいこと:気分次第でその日やる科目を決め、苦手科目を後回しにし続ける。
両立で最も大切なのは、「短時間でも毎日続ける」ことです。1日30分でも、半年続ければ90時間以上の学習になります。逆に、週末だけまとめて長時間やろうとすると、平日に知識が抜けてしまい効率が落ちます。無理のない量を毎日のルーティンに組み込むことが、忙しい人が編入対策を成功させる鍵になります。
過去問の入手と活用法
編入学試験の対策で、志望校の過去問は最も価値のある教材です。専修大学では、入試の種類によって過去問題を公開している場合があります。編入学試験の過去問が入手できるかどうかは学部・年度によりますが、まずは大学の過去問題ページを確認し、公開されていれば必ず入手しましょう。
過去問が手に入ったら、単に解くだけで終わらせず、次のような観点で分析することが重要です。
- 出題形式:記述式か・用語説明か・長文読解中心か。形式が分かれば、日々の演習をその形式に寄せられます。
- 出題範囲:専門科目でどの分野が頻出か。頻出分野を重点的に固めることで、効率よく得点力を伸ばせます。
- 難易度と時間配分:試験時間内に解き切れる分量か。本番を想定した時間配分の練習ができます。
たとえば、専門科目が「用語を説明させる記述式」だと分かれば、暗記だけでなく「自分の言葉で説明する練習」が必要だと判断できます。過去問が非公開の場合は、その学科の学問分野の入門書の章末問題や、一般的な編入試験の問題集を使って、記述の練習を積むとよいでしょう。過去問は「傾向を知るための地図」であり、早めに入手して分析することが、遠回りを避ける近道になります。
併願・他大学との比較で考える志望校戦略
編入学試験は、募集が若干名であることや、実施の有無が年度で変わることから、1校だけに絞るとリスクが高くなります。志望分野が同じであれば、複数の大学の編入試験を併願候補として検討し、リスクを分散するのが賢明です。ただし、大学ごとに試験科目や日程が異なるため、無理のない範囲で組み合わせることが大切です。
併願を考える際は、試験科目の重なりに注目しましょう。たとえば、専修大学の人間科学部心理学科と、他大学の心理学系編入の試験科目が「英語+心理学の専門+面接」で共通していれば、対策の大部分を共有できます。逆に、試験科目や出題形式が大きく異なる大学を併願すると、準備の負担が倍増してしまいます。
- やるべきこと:同じ学問分野で、試験科目が近い大学を複数リストアップし、対策を共通化できる組み合わせを選ぶ。
- 避けたいこと:知名度だけで併願校を決め、試験科目も日程も全く異なる大学を無計画に受ける。
また、日程が重なっていないかの確認も必須です。編入試験は秋〜冬に集中しやすく、試験日が近接することもあります。志望校が固まってきたら、各校の試験日・出願期間をカレンダーに書き込み、物理的に受験可能な組み合わせかを早めに確認しておきましょう。
合格者に共通する準備の進め方
編入学試験に合格する人には、いくつかの共通点があります。特別な才能というより、準備の進め方に再現性のある工夫が見られます。これから対策を始める人が意識するとよいポイントを整理します。
- 早期に一次情報を確認している:要項の公開を待たず、前年度の要項や過去問で傾向を先取りし、公開後すぐに動ける準備をしている。
- 専門と英語を並行して進めている:どちらか一方に偏らず、両輪でコツコツ積み上げている。
- 志望理由を早くから練っている:試験直前に慌てて書くのではなく、学びたいテーマを言語化する作業を早くから始めている。
- アウトプットを重視している:インプットだけでなく、記述・模擬面接など「話す・書く」練習を取り入れている。
たとえば、合格者の多くは「なぜこの学科で学びたいのか」を、対策の早い段階から繰り返し言葉にしています。志望理由が明確だと、専門科目を学ぶモチベーションも上がり、面接でも一貫した受け答えができます。逆に、学力対策だけに集中して志望理由を後回しにすると、直前になって「なぜこの大学か」を語れず失速しがちです。学力と志望動機は、どちらも早くから並行して育てるのが合格への近道です。
編入のメリットと注意すべきデメリット
最後に、編入という進路そのもののメリットとデメリットを整理しておきます。制度の特性を理解したうえで挑戦することが、後悔のない選択につながります。
メリットとしては、短期大学・高専で学んだ後に4年制大学の学びへ進める、いったん別の道に進んだ後でも学び直せる、一般入試とは別枠で受験できる、といった点が挙げられます。とくに、目指す分野が明確な人にとっては、編入は「学びたいことに最短距離で近づく」有効な手段になり得ます。
一方、デメリット・注意点としては、募集が若干名で情報が少ない、実施の有無が年度で変わる、編入後に単位取得が過密になりやすい、既存の学生の中に途中から加わるため人間関係の構築に工夫がいる、といった点があります。これらは事前に知っておけば対処できるものが大半です。
- メリットを活かすには:学びたいテーマが明確な人ほど、編入の価値が高まる。目的を言語化してから挑戦する。
- デメリットに備えるには:情報収集を早く始め、単位認定・卒業計画を事前に確認し、無理のないスケジュールを組む。
たとえば、「なんとなく大学名を変えたい」という動機だけで編入を目指すと、対策のモチベーションが続かず、面接でも熱意が伝わりにくくなります。逆に、「この分野をこの環境で学びたい」という明確な目的があれば、デメリットを上回る学びの充実が得られます。自分にとって編入が最適な選択かを、メリット・デメリットの両面から冷静に見極めましょう。
志望理由書を書くための具体的な手順
志望理由書は、編入学試験の合否を左右する重要な書類です。とはいえ、いきなり清書しようとすると手が止まってしまう人が多いものです。次の手順に沿って段階的に組み立てると、説得力のある志望理由書が書けます。
- 手順1:これまでの学び・経験の棚卸し。短大・専門学校・在籍大学で学んだこと、印象に残った出来事、関心を持ったテーマを書き出します。
- 手順2:問題意識の言語化。その経験を通じて「もっと深く学びたい」と感じたことは何かを明確にします。ここが志望理由の核になります。
- 手順3:専修大学で学びたいことの特定。志望学科のカリキュラム・教員の研究から、自分の問題意識に応えてくれる学びを具体的に挙げます。
- 手順4:将来像との接続。編入後に学んだことを、卒業後どう活かしたいのかを描きます。
たとえば、社会学科を志望する人であれば、「アルバイト先で外国人労働者と接し、多文化共生に関心を持った(経験)→制度や社会構造の観点から理解したいと考えた(問題意識)→専修大学の社会学科の◯◯という学びで学問的に掘り下げたい(志望)→将来は多様な人が働きやすい職場づくりに関わりたい(将来像)」という流れが作れます。この4ステップを埋めていけば、抽象的でない、自分だけの志望理由書が完成します。書き上げたら、第三者に読んでもらい、「なぜこの大学か」が伝わるかを確認しましょう。
面接でよく問われることと答え方
編入学試験の面接では、志望理由書の内容を踏まえた質問が中心になります。想定される質問にあらかじめ答えを用意しておくことで、当日落ち着いて臨めます。よく問われるテーマと、答え方のポイントを整理します。
- 志望動機:「なぜ本学のこの学科なのか」。他大学ではなく専修大学を選ぶ理由を、具体的な学びに触れて答えます。
- これまでの学び:「今の学校で何を学んできたか」。経験を編入後の学びにどうつなげるかまで語れると好印象です。
- 編入後の学習計画:「入学後、何をどう学びたいか」。興味のある分野・履修したい科目を具体的に挙げます。
- 将来の進路:「卒業後どうしたいか」。学びと将来像のつながりを示します。
答え方のコツは、結論を先に述べ、その後に理由・具体例を続けることです。たとえば「入学後は発達心理学を中心に学びたいです。短大の実習で子どもの成長に関心を持ち、その理論的背景を体系的に理解したいからです」というように、結論→理由の順で話すと伝わりやすくなります。避けたいのは、暗記した長い文章をそのまま述べようとして、途中で詰まってしまうことです。要点をキーワードで覚え、その場で自分の言葉に組み立てる練習を、模擬面接で重ねておきましょう。
英語資格を対策に活かす考え方
編入学試験の英語対策として、TOEICやTOEFL、実用英語技能検定などの英語資格試験の勉強を並行して進めるのも一つの方法です。編入試験の英語がこれらの資格で代替・加点されるかは大学・学部によって異なりますが、資格対策を通じて身につく語彙力・読解力は、編入試験の英語にも確実に役立ちます。
たとえば、TOEICのリーディング対策で語彙と長文処理のスピードを鍛えれば、編入試験の長文読解でも読むスピードが上がります。英検の長文・英作文対策は、記述式の英語問題への対応力を高めます。資格試験は目標スコア・級という明確なゴールがあるため、モチベーションの維持にもつながります。
- やるべきこと:志望校の要項で英語資格の扱いを確認し、活用できるなら資格対策と編入対策を兼ねて進める。
- 避けたいこと:資格取得そのものが目的化し、編入試験の過去問・専門科目の対策がおろそかになる。
注意したいのは、資格試験の勉強に時間を取られすぎて、肝心の専門科目対策が後回しにならないようにすることです。あくまで編入試験の合格が最終目標であることを忘れず、英語資格は「英語力を底上げする手段の一つ」と位置づけて、バランスよく取り組みましょう。
学費・費用面での準備
編入を検討するうえで、学費などの費用面も現実的に把握しておく必要があります。編入学の場合、入学金や授業料に加えて、編入した年次から卒業までの学費を見積もっておくことが大切です。具体的な金額は学部・年度によって異なるため、大学が公表する学費情報で必ず確認してください。
費用面で考慮しておきたいのは、次のような項目です。事前にトータルコストを把握しておくことで、進学後に慌てずに済みます。
- 入学時にかかる費用:入学金、初年度の授業料・施設費など。
- 在学中の費用:編入年次から卒業までの授業料。3年次編入なら残り2年分、2年次編入なら残り3年分が目安。
- その他:教材費、通学費、一人暮らしの場合は生活費など。
たとえば、遠方から進学して一人暮らしを始める場合は、学費に加えて住居費・生活費がかかります。奨学金制度を利用できるかどうかも含めて、早めに家族と相談し、資金計画を立てておきましょう。経済的な見通しが立っていると、対策にも安心して集中できます。学費や奨学金の詳細は、大学の公式サイトや募集要項で最新情報を確認するのが確実です。
モチベーションを保ちながら準備を続けるコツ
編入学試験の対策は、現在の学業や仕事と並行して、半年〜1年という長い期間続けることになります。途中でモチベーションが下がってしまう人も少なくありません。長期戦を乗り切るための工夫を、いくつか紹介します。
- 目標を可視化する:志望校のパンフレットやキャンパス写真を目に見えるところに置き、「ここで学ぶ自分」を具体的にイメージする。
- 小さな達成を積み重ねる:「今週は専門書を1章読む」など、達成可能な目標を設定し、クリアするたびに手応えを感じる。
- 学習記録をつける:勉強時間や進捗を記録し、積み上げてきた努力を可視化する。
- 相談できる相手を持つ:一人で抱え込まず、同じ目標を持つ仲間や、指導してくれる人とつながる。
たとえば、学習記録アプリやノートに毎日の勉強内容を書き留めると、「これだけやってきた」という自信になり、直前期の不安を和らげてくれます。孤独に感じやすい編入対策だからこそ、進捗を見える化し、時には誰かに相談しながら進めることが、最後までやり切る力になります。「一人では続けられそうにない」と感じたら、早めに学習をサポートしてくれる環境を整えることも、有効な選択肢です。
独学とサポート活用の使い分け
編入学試験の対策は独学でも進められますが、科目や状況によっては、専門家のサポートを活用したほうが効率的な場合があります。自分の得意・不得意や、使える時間に応じて、独学とサポートを上手に使い分けましょう。
独学が向いているのは、基礎的な暗記や、参考書で自習しやすい範囲です。一方、次のような領域は、第三者の視点があると質が大きく上がります。
- 志望理由書の添削:自分では気づけない論理の飛躍や説得力不足を、客観的に指摘してもらえる。
- 面接練習:本番に近い形で模擬面接を行い、受け答えの癖や改善点をフィードバックしてもらえる。
- 専門科目の記述:記述式の答案が、採点者にどう見えるかを評価してもらえる。
- 学習計画の設計:限られた時間で何を優先すべきか、経験者の助言で無駄を減らせる。
たとえば、志望理由書は自分では完璧なつもりでも、第三者が読むと「なぜこの大学かが伝わらない」ということがよくあります。添削を受けることで、独りよがりを防げます。すべてを人に頼る必要はありませんが、「独学では詰まりやすいところ」だけでもサポートを活用すると、限られた準備期間を効率的に使えます。自分の状況に合わせて、賢く使い分けてください。
編入・一般入試・再受験、どの道を選ぶべきか
「専修大学で学びたい」と考えたとき、進路は編入だけではありません。一般入試を受け直す、あるいは再受験するという選択肢もあります。それぞれに向き・不向きがあるため、自分の状況に照らして最適な道を選びましょう。
- 編入が向いている人:短大・高専・専門学校で学んだ後に4年制大学へ進みたい人、大学在学中に学部・分野を変えたい人、学びたいテーマが明確な人。専門科目と英語で勝負でき、一般入試とは別枠で受験できます。
- 一般入試(再受験)が向いている人:1年次から学び直したい人、幅広い教科をまんべんなく勉強するのが得意な人。ただし編入と違い、原則として1年次入学となり、卒業までの年数が長くなります。
たとえば、短大2年生で「もっと専門的に心理学を学びたい」と気づいた場合、一般入試で1年次から入り直すよりも、3年次編入で入るほうが、これまでの学びを活かしつつ最短で目標に近づけることがあります。一方、基礎からじっくり学び直したい、大学生活を4年間フルに送りたいという人は、一般入試を選ぶ意味もあります。どの道が自分の目的と時間・費用の条件に合うかを、メリット・デメリットの両面から比較して決めましょう。迷ったときは、「何を・いつまでに・どう学びたいのか」を書き出すと、判断の軸が見えてきます。
出願前に必ず確認したいチェックリスト
ここまで解説してきた内容を、出願前に確認すべきポイントとして一覧にまとめます。出願直前になって慌てないよう、早い段階からこのリストを使って一つずつ潰していきましょう。
- 志望学部・学科が、志望年度に編入学試験を実施しているか(最新の要項で確認済みか)
- 自分が出願資格のどの区分に該当するか。単位数・卒業(見込)要件を満たしているか
- 志望学部で、自分の出願資格が対象になっているか(外国14年課程などの学部限定に注意)
- 試験科目(英語・専門・面接)と、その出題範囲・形式を把握したか
- 過去問が公開されていれば入手し、傾向を分析したか
- 出願期間・試験日・合格発表日をカレンダーに記入したか
- 必要書類(志願票・成績証明書・卒業見込証明書・志望理由書など)の準備を始めたか
- 証明書の取り寄せに必要な日数を逆算し、早めに依頼したか
- 検定料の金額を確認し、支払いの準備をしたか
- 石巻専修大学など、別の大学の情報と取り違えていないか
たとえば、このチェックリストを出願の2〜3か月前に一度確認し、直前にもう一度確認する、という二段構えで使うと、抜け漏れを防げます。とくに「実施の有無」と「出願資格」は、対策の前提が崩れる致命的なポイントなので、最優先で確認してください。一つでも不明な項目があれば、早めに大学の入試センターへ問い合わせて解消しておきましょう。
情報が少ない編入試験を乗り切る心構え
専修大学に限らず、編入学試験は一般入試に比べて公開されている情報が少なく、受験生が孤独を感じやすい入試です。周囲に編入経験者が少なく、相談相手が見つからないまま、不安を抱えて準備を進める人も多いでしょう。最後に、そうした状況を乗り切るための心構えをお伝えします。
第一に、「情報が少ないのは全員に共通する条件」だと捉えることです。ライバルも同じように情報が限られた中で戦っています。だからこそ、公式の一次情報を丁寧に集め、過去問を分析し、早くから準備を始めた人が有利になります。情報の少なさを嘆くより、限られた情報を最大限に活かす姿勢が結果につながります。
- やるべきこと:不確かな噂に振り回されず、大学公式の一次情報を判断の軸にする。分からないことは大学に直接確認する。
- 避けたいこと:ネット上の断片的な情報だけで一喜一憂し、確認しないまま思い込みで動く。
第二に、一人で抱え込まないことです。志望理由書や面接、専門科目の記述など、自分だけでは客観的に評価しにくい部分は、信頼できる人や専門家の力を借りることで質が上がります。編入は「情報戦」であると同時に「準備の質」で差がつく試験です。正しい情報をもとに、早くから、質の高い準備を積み重ねること。それが、情報の少ない編入試験を乗り切る最も確実な方法です。本記事が、その第一歩の助けになれば幸いです。
よくある質問
専修大学の編入学試験はどの学部で実施していますか?
文学部と人間科学部を中心に実施されています。過去には経済学部などで実施された年度もありますが、実施学部・学科は年度によって変動します。志望年度の最新の入学試験要項で、実施学部・学科を必ず確認してください。
募集人員はどのくらいですか?
多くの学科で「若干名」とされています。定員が明確に数字で示されないことが多く、合格者0名の年度が記録されている学科もあるため、「若干名だから受かりやすい」とは限りません。学力・志望動機の両面でしっかり準備することが重要です。
試験科目は何が課されますか?
学部・学科により異なりますが、一般的には英語+専門科目+面接という構成が基本です。学科ごとに専門科目の範囲が異なるため、志望学科の要項と過去問(公開されている場合)で出題傾向を確認してください。
大学に在学中でも出願できますか?
大学に2年以上在学し、所定の単位(例:62単位以上)を修得または修得見込みであれば、出願できる区分があります。ただし要件は年度・学部で異なるため、出願時点で単位が足りるかを早めに計算し、要項で条件を確認してください。
編入学試験と学士入学試験はどう違いますか?
編入学試験は短大・高専卒業(見込)者や大学在学者などが対象で、学士入学試験はすでに大学を卒業して学士の学位を持つ人が対象です。試験科目は英語+専門+面接が基本で共通していますが、自分の立場に応じてどちらで出願するかを選びます。
石巻専修大学とは何が違うのですか?
石巻専修大学は宮城県石巻市にある別の大学で、理工学部・経営学部・人間学部などを設置しています。東京・神奈川にキャンパスを置く専修大学とは、所在地も学部構成も異なります。情報を調べる際は、必ず公式サイトのURLで大学を取り違えていないか確認してください。
検定料はいくらですか?
検定料は入試の種類・年度によって異なります。金額は必ずその年度の募集要項で確認してください。出願時に振込などの手続きが必要になるため、出願期間の前に用意しておくと安心です。
独学でも合格できますか?
独学で合格する人もいます。ただし、志望理由書の添削や面接練習、記述式の答案評価など、自分だけでは客観視しにくい部分は、第三者のサポートを受けると質が上がります。独学とサポートを、自分の得意・不得意に応じて使い分けるのがおすすめです。
対策はいつから始めればよいですか?
英語と専門科目は短期間で仕上げにくいため、余裕をもって半年〜1年前から始めるのが理想です。現在の学業や仕事と両立する場合はとくに、早めの着手が結果的に負担を軽くします。まずは志望学科を固め、英語と専門の基礎固めから着手しましょう。
過去問は手に入りますか?
入試の種類や年度によって、大学が過去問題を公開している場合があります。編入学試験の過去問が入手できるかは学部・年度によりますが、まずは大学の過去問題ページを確認しましょう。入手できない場合は、その分野の入門書の章末問題や一般的な編入問題集で記述の練習を積むとよいでしょう。
まとめ
専修大学の編入学試験は、文学部・人間科学部を中心に実施されており、過去には経済学部などでの実施実績もあるものの、実施学部・学科・募集人員は年度によって変動します。要点を3つに整理します。
- 実施は年度変動制:中心は文学部・人間科学部。経済学部などの他学部は年度によって募集の有無が変わるため、必ず最新の要項で確認する。
- 少人数=油断禁物:募集は若干名で、合格者0名の年度もある。志願者が少なくても、英語・専門・面接の総合力でしっかり準備する必要がある。
- 情報の取り違えに注意:石巻専修大学など別大学と混同しない。出願資格(短大卒・高専卒・大学在学62単位・専門学校卒など)と、学部ごとの対象資格を要項で確認する。
編入学試験は情報が少なく、独学では対策の方向性に迷いがちです。「志望学科の対策をどう進めればいいか分からない」「志望理由書や面接に自信がない」という場合は、早めに専門家へ相談することで、限られた準備期間を効率的に使えます。まずは一次情報の確認から、着実に一歩を踏み出しましょう。
監修・執筆
監修者:スプリング・オンライン家庭教師 編集部
執筆者:スプリング・オンライン家庭教師 編集部
本記事は、専修大学が公開している入試情報・入試結果データ等の公開情報をもとに、大学編入をめざす受験生向けに編集部が作成したものです。制度・数値は年度によって変わる可能性があるため、出願にあたっては必ず専修大学が公表する最新の入学試験要項をご確認ください。


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